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2006年05月12日 → 2006年05月20日



選択肢  投稿者:加藤 義啓  投稿日: 5月13日(土)00時03分41秒
   
 2006年5月12日。
 【2006年5月11日に届いた“迷惑メール”内訳】
 英語圏スパムメール 328通、1311.74KB。
          (▽ 5 ▽ 112.16)
 日本語スパムメール  30通、 187.70KB。
          (▲ 1 ▽ 98.92)
 
 『XXXHOLiC(CLAMP講談社Production IG,アヤカシ研究会,TBSBMG JAPANキッズステーションムービック,パイロテクニスト)
 第六話「タンデキ」
 「「すみませーん。すみませーん。すみませーん」「はーい」「液キャベ欲しいんですけど」「液キャベですね えーと…、なぁおい! 液キャベどこにあるか知らなーい!?」」…商標名連呼。ちなみに私もしばしばお世話になっています。二日酔いとかでは無く、たまに朝、胃がムカつく事があるんです。どうも胃液が逆流しやすい性質らしく…。(汗)
 「「丈夫よ。アウター経路通って行くから」「何スかコレわッ!?」「作ってみたのよ。いいわよ、これ、便利で」」…『ドラえもん(藤子・F・不二雄藤子プロ小学館テレビ朝日,シンエイ,ADK)でいう処の“四次元”ってのですか。
 「「なかなか無いのよ、赤い金属バット」「…で? これで買い物は終わりっスか?」「買い物はね」「何に使うんスか? このバット…」」…何故かレッドバットリナックス、というすっげえくだらないネタを思い付いてしまった。
 「「…あの…“きんどー”ちゃんですよね?」「ん?」「ええ。あなたは“はなはな”ちゃんね」「は?」「ハンドルネームです」「…ああ。…ネットの知合いスか」「ちなみに“きんどー”ちゃんは、かの名作、『マカロニほうれん荘』から拝借」「…何のサイトです…?」」…「ちょーちょー」とか叫んで膝で飛び跳ねて移動する、一見某タマネギみたいな顔をした“先輩”ですな。そんな古いネタ、誰も知らんだろ…。っていうか、あれって秋田書店の版権なんじゃ…?(汗) 「「魔法少女プラス特撮系サイト」「ぇ〜…」」…侑子の意外な趣味。
 「「ねぇ…」「はい?」「何かをやめたいのなら、どうしてやめたいのかと、どうしてやめられないのかを、ちゃんと自分と話し合わなきゃ」「…あの…、それは、どういう…?」「…どうしてパソコンをやめたいの?」「ですから、主人にも言われて…」「旦那がやめろって言ったら、やめないといけないの? あなた、旦那がやめろって言うだけで何でもやめるの?」「ぃぇ…、そ、そういう訳じゃ…」「…」「主人は特にうるさく言う人じゃありません。何かをやめろって言われたのは初めてです」「で…?」「私がネットばかりしてて、家の事を疎かにしてしまって…、子どもとも遊べていないから見兼ねて…」「どうして子どもと遊ばないといけないの?」「…ぇ?」「どうして…?」「…子どもはまだ小さいですし…、甘えたい盛りで、寂しい思いはさせたくないですし…」「どうして寂しい思いをさせたくないの?」「それは…自分の子どもですから…」「から…?」「…かわいいですから…」「…て思ってるのにやめられないのね」「…うぐっけほっけほっ、ちょっ、すみ…」「そこまで判ってるのに、何故やめられないと思う?」「それは…つい…」「違うわ」「(……アヤカシよりおっかないかも…)」」…解に。「「あなたはパソコンをやめたいのね?」「…はい」「やめられるなら、多少の犠牲はやむをえないわ」「犠牲…?」「やめたいんでしょう? どうしても」「…やめ…たいです…」「なら…、あのパソコンにはもう触らないわね?」「……はい…」」…こう来れば、この後、何が待っているかの展開は予想が付きます。
 「「待ってるの」「待つ? …て何を?」「…結果を━━」」…ここってインターネットカフェだったんですか。モノトーンのエキストラだからこそ描ける、無機的な演出ですね。
 「「……、……そうだ…メール…。もう…パソコンやめるなら、メールもやめるって連絡しなきゃ…」━━「…ぁ…、カプチーノ1杯分も待て無いとはね…」━━「メールでしか遣り取りしていないお友達ねいるし…、…連絡しないと失礼だもの…。そうだ…! 掲示板にも、もう書き込み出来無いって書かなくちゃ…! …でも…きっと皆さん寂しがるわね…。申し訳無いわ…。折角仲良くして下さったのに…。…ぁっ…! また新しいスレッドが立ってる! レスしなくちゃ! …他のサイトでダウンロード出来る物はして、…でも、全部落とせなかったら…━━」」…鋭く痛い迄の心理描写。これ、実写ドラマにして欲しい話です。「「落とせなかったらどうするの?」「……!?」」…“おやくそく”ですが…、不法侵入では? 「「落とせなかったら━━“また今度”?」「メールを…、もう出来無いって連絡を…」「あら。でもこれサイトよね?」「ちょっとだけ…あの…ちょっとだけ…まだ落としていない小説とかあって…、だから…ちょ、ちょっとだけ…」「“やめる”って言うのはね、全部なのよ。全てなの。ちょっとだろうが、少しだろうが、一瞬だろうが、やってる事に変わり無いの」「でも…これが終わったら絶対やめるつもりで…」「何かをやめるのもやるのも、“成し遂げる”という意味では同じなの。必要なものは行動と誠意」「…それは…夫と子どもへの…」「違う。他人は関係無い。自分への誠意よ」「他人って…、家族ですよ…?」「血が繋がっていようと、どんな関係性があろうが、あなた以外はあなたじゃない人。即ち“他人”。だからあなたが自分で考えて、自分で決めなきゃいけないのよ。あなたにとって、それは必要か否か。誰かに迷惑を掛ける。でもやりたい。それだってあなたの意志よ。子どもが泣こうが旦那と揉めようが、パソコンとフレンドリー。ネットこそ我が世界。あるよ。それ」「…ぇ…」「…それが自分で選んだ道なのよ。今の世界を捨てても求める物を追う。失う物の重さも辛さも判って、それでも欲する。そういうのが本当の覚悟」」…真理であり哲学。
 「「この家にパソコンは?」「これだけです」「“これ”をやめられればいい訳よね?」「…はい…」「判った。これはやめられる手伝いはしましょう。その代り御代は戴くわよ?」「お金?」「お金はいらないわ。そうねぇ…、…あの椅子を戴くわ」「…子ども用の椅子、ですか…?」「何で?」」…理由は本来無いのでしょうが、彼女にとっての価値観、その代価としての意味があるようにも思えます。「「四月一日、バットを」「え?」「あのね、名前って大事なのよ」「名前っスか?」」…まさか“悟史”と書いたりしないよね。(何) 「「まさかっ、侑子さんっ!?」「よいっ!」「ちょい待ちぃっ!」」…♪この指止まれ、私の指にって、叩き壊すのはパソコンなのでしょうけれど。
 「「ふんっ!」パカッ!「またつまらぬモノを斬ってしまったわ」「どおっ!? パソコンしか斬れてねぇっ!?」」…そっちのネタかよ! 講談社らしい、他社ネタてんこもりの今回。
 「「あんまり凄い事こっちがやっちゃうと、やられた方はそれに見合う御代を払わなければならない。今度は“子どもの椅子”じゃ済まなくなる…」」…侑子のセリフの意味の解釈は観る者に委ねられています。が、それはある意味、物凄く恐ろしい。
 「「ママー」「…何?」「ママー。ぼくのおいすはー?」「………、…ぁぁ…」」…そういう事。椅子を介し、子どもが彼女にとっては「何を選ぶか」の象徴となる。
 

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まだまだいくよーっ(何)  投稿者:加藤 義啓  投稿日: 5月13日(土)00時43分10秒
   
 『冤罪(郎猫儿)、1ヶ月振りにプレイ。
 4回程「Ending ⑩」を繰り返した後、「Ending ②」(ルスカBad)クリア。クリスマスの夜、1人呑んでいるであろう弁護士ルスカを想い、出来心から脱獄を図って射殺、ルスカに抱かれて死亡。このゲームも何気に鬱ゲーみたいですね。
 何で1ヶ月も放置した癖に今頃になって2周目をプレイしているのかと言うと、OVA『冤罪 自由と解放を求めて…(郎猫儿(ランマール),ウィル,由良,ゆうま,アニメアンテナ委員会,ADONIS,ジャパンホームビデオ)と、『ROSARIUM −繋がれた少年−(OPTiMビジュアルアーツ)を買って来たから。(^^;;; 前者は『冤罪』を原作とOVAであり、同じくOVA『冤罪 ギルディアスの陰謀(郎猫儿(ランマール),ウィル,由良,ゆうま,アニメアンテナ委員会,ADONIS,ジャパンホームビデオ)の続編。とどのつまりゲーム版『冤罪』のラストが描かれているだけに、解いてからでないとネタバレになって面白さが半減する故にプレイを急ぎたくなったというのが理由。後者は矢張りショタゲー。男の子が散々苛められる内容らしいのですが、これに関してはまた後日レヴュー。何にせよ、先に『冤罪』を解いてしまいたいという事です。(笑)
 話が逸れましたが、今回のルート及びEndについて。既に物語は後半に入っているようですが、前半ほどハードさが激しくないのがやや残念。(鬼) 否、たまたまルートがそういうものだったのでしょうかね。ただ、気に入ったイベントは「モップ」(掃除中、イオが全裸にされモップで甚振られる→サンプルスチル)と「ランプの部屋」(“クリスマスツリー”プレイ)。前者は、もう、甚振りっていったらこうでしょ、という展開なのが嬉しいです。(滅) 後者は考えた事も無かったプレイですね。主人公ガイズが全裸にされ、両手にランプを持たされる。ランプは熱いので身体から離して持つ形となり、結果、手枷の役割となる…と、ここ迄でも十二分に面白い趣向(下手に実際の手枷をされるよりも、“手は動かせるのに動かせない”というシチュエーションの方がより萌える(爆))なのですが、更にツリー飾りを纏わせ、“クリスマスツリー”にする、という、かなり目新しいプレイ。確かにこれはえっちくも美しい。(笑) 加藤のツボに直撃です。(笑)
 気になったのは若干のバグ。動作しなくなる等の致命的なものでは無いのですが、消すべき立ち絵が違っていたり、セリフの発言者とフェイスCGが合っていなかったりという個所が、僅かですが見られました。
 謎解きがまた、なかなか面白いですね。女性ユーザーには今一つ評判の悪い本作ですが、全体としては加藤的には良い印象です。BLゲーでありながら、登場人物が生粋のゲイでは無く、ちゃんと女好きだったりする辺りも自然で良い感じ。実際、スチル(イベントCG)こそ無いものの、話の中としては女性との絡みも登場します。まぁ、現実問題、こういう仕様は賛否は分かれるのですが。…あとはこれで、主人公達の声優が男性ならばなぁ…。(苦笑)
 
 ところで『冤罪 ギルディアスの陰謀』にはこんな評をしている方もおられるようです。━━
 
Romeo days
冤罪 ギルディアスの陰謀

 
━━ま、観方は色々って処でしょうか。
 

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ほうれん荘  投稿者:加藤 義啓  投稿日: 5月13日(土)12時28分16秒
   
 しまった…、きんどーとひざかたを混同していた…。(汗)
 

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我が栄光  投稿者:加藤 義啓  投稿日: 5月13日(土)13時20分27秒
   
 2006年5月13日。
 
ウィキペディア
Rance

 
 「ランスIIから使われているHシーンのテーマ曲「我が栄光」は、ドイツ民主共和国の国歌を元に作られている。」…え、そうだったの? あの、「♪ドシラー、ドーミレー…」(固定ドによる)っていう曲ですよね。━━
 
ran an den Feind!
Auferstanden aus Ruinen(廃墟より蘇れ/ドイツ民主共和国国歌)
直接ダウンロード(約477KB)

 
━━あらほんと。高校時代(こらこら…(笑))から、えっちに似つかわしくない行進曲だなぁとは思っていましたが(それが鬼畜戦士ランスを象徴していると言うなら特に否定はしませんけど)、原曲の時点で軍歌だったんですねぇ。アリスソフトの作品に矢鱈とドイツネタ(戦時中のドイツの将校名や戦闘兵器名等)が多いとは思っていましたが、ヲタクさんがおられるんでしょかね(軍ヲタがいるのは、ゲーム中の「開発室」等を見ても事実らしいのは判るのですが)
 

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ドいつ  投稿者:加藤 義啓  投稿日: 5月13日(土)13時23分51秒
   
 固定ドじゃない、移動ドだ。(瀧汗)
 

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はにゃ〜ん♪  投稿者:PANDA  投稿日: 5月13日(土)14時33分25秒
   ホリックって中毒って意味だから、
xxxHolicは「〜〜中毒」で
何らかの中毒患者が各話で登場するように
なっているんですね。
よくできたタイトルですこと。

 ちょうどパソコンを修理中で毎日メールを
チェックすることもできない状況だったので、
今回の話は怖かったですわ〜。(笑)
 


「あなたの願い、叶えましょう?」  投稿者:加藤 義啓  投稿日: 5月13日(土)16時31分5秒
   
PANDA 様
 そう。でも中毒患者とは言っても、アルコール中毒とかニコチン中毒のようなものでは無く、正式な名称としては存在しなくても、そうした既存の中毒,依存症よりももっと、誰もが陥りそうな、或いは既に陥っているであろう潜在的な“病”がテーマ。その作品の雰囲気は、言うなればCLAMP版『奇妙な物語』といった処ですね。あ、狂言回しは毎回同じだから『アウターゾーン(光原集英社)に近いかな。
 『XXXHOLiC(CLAMP講談社Production IG,アヤカシ研究会,TBSBMG JAPANキッズステーションムービック,パイロテクニスト)、原作は読んでいませんが、アニメは良く出来ていると思います。NHKの『ツバサクロニクル(CLAMP,講談社,NHK,NHK教育)がイマイチな分、『HOLiC』の出来の良さが、より際立って感じられます。
 

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「木の葉を隠すなら森の中、やれ臭い、腹に穴…」  投稿者:加藤 義啓  投稿日: 5月14日(日)00時38分21秒
   
 『冤罪(郎猫儿)、「Ending ⑤」(ルスカGood)クリア。主人公に関わる事件に関しては、ほぼ謎が解明されていますし、正当なEndでしょう。途中で死んでしまうも、ラストではベルベットが何者であるのかも判明。これは想像もしない結末でした。あの奇妙な言葉は何かの伏線である、というのは判るにしても、こういう意味だったとは、読めた人は少ないのでは。
 はっきりとはしていないとは言え、おそらくヴァルイーダは“あの件”に関わっていたに違いないという事も思わせます。たぶんその辺りはヴァルイーダとのカプで解明されるのでしょう。
 謎が深まったのはイオ。弱々しい性格とは裏腹に罪状が殺人罪である事が判りましたが、その真相は…。これも矢張りイオとのEndで明らかになっていくものと期待しましょう。
 エンディングのスタッフロールですが…、原画とスライドさせる簡単なもの。でも余り見ないだけに、安く、しかし格好の付いたものに見えます。う〜ん、特にえっちゲームのスタッフって、妙ちきりんな変名を名乗っていたりするものですが、このゲームは更に輪を掛けて変な名前の人が多いなぁ…。
 さて、今回のツボイベントは「ギルディアスの偏愛②」。早い話が犬(→サンプルスチル)。よくあるものと毛色が違う点は、手を使わせずに草叢に擦らせるという処。下手な暴力よりも、こういう“焦らし”は好きですよ。(笑) でもこれ、スチルがなぁ…、背景のテクスチャーが今一つ…。もう少し丁寧に描いて欲しかったかな…。
 

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今更の 季節外れの 雪女(なにげに五七五) (1/5)  投稿者:加藤 義啓  投稿日: 5月14日(日)19時09分49秒
   
 『雪の女王(Hans Christian Andersen(ハンス=クリスチャン=アンデルセン)NHKNHKエンタープライズトムス・エンタテインメント(TMS,東京ムービー))
 今頃になってやっと視聴。
 「第32話 賢者と風使い」…録画欠損。
 
 「第33話 氷の城」
 「「ここまで来て…諦める訳には行かない! やぁぁーっ! はぁーっ!」」…某曙のAAに見えた。(^^;;;;
 「「えーいっ! はいっ! はいっ、はいっ、はいっ、はいっ!」」…これ、何てアクションゲーム?(^^;;
 「「あなたが…、あなたが、雪の女王ですかっ!? …うわっ!?」」…城まで来て、尚、落水。
 「「あっ、お母さん…。それと、お父さんだ…!」━━「あなた…、ご無事で…」「うん」「必ず、帰って来いよ」「心配よ、私の息子は神様がちゃんと守って下さる」「大丈夫だよ、カール。今度の戦争はそう長くは無い筈だ。すぐに帰れる」━━「おばあちゃん…、カールおじさん、ニーナおばさん、それに…、それに…カイね! そう! 小さい頃のカイだわ! …じゃ、この子は…、…この子は私?」━━「せんそう? せんそうって何? ゲルダのお父さん、どこ行くの?」「ゲルダのお父さんはね、国の為に戦うんだ。だから、これから軍に入隊するんだよ」「でもカール。もし万が一の時は、ゲルダ達を頼む」「何を言ってるんだ。お前がそう簡単に死ぬものか」」…何、これってそういう話だったの!? 全編を通して、その背景にあるのは戦争だったんですか!?
 「「行かないで…お父さん…。…ダメ! お父さん、ダメ! 帰れなかったの! お父さんは戦場から、帰れなかったのよ!」」…ひょっとしてラギとの関係が?
 「「女王様! 女王様! 女王様ー!? ホントで御座いますかぁ!?」「女王様が、曲者をお捕まえになったとかー?」「城内、今、その噂で持切りでござんすよ!」」…城にあんた達以外にいたの?(^^;;; 「「しかも!」「そう、しかもそれがかわゆーい女の子だとー…」」…トロールズの萌え属性はどちらに向いているのだろう?(^^;
 「「えーと、これがここだと、これがこっちで…」」…アザラシがブーンに見える…。
 「「フフフフ…、フハハハ…! …煩わしき事よ…。我が手に再び力が漲る。苦しき事よ! 我はまたこの世に出でて、虚しい破壊を繰り返す。嗚呼、しかし、哀しい程の…。“苦しみ”、“裏切り”,そして“疑い”! 破壊への誘いが我が身を奮わせる! アハハハ…! 雪の女王様に申し上げる! この愚か者、貴女を殺したい程、愛しているのですよ! フハハハ…!」「…愚か者…ッ!」「…フフフ…、間も無くだ。間も無くこの愚か者、参上仕る…」「来るがいい! お前の破滅が待っているだけだッ!」「フフフ…、破滅か! 願っても無い事! 世界は破滅と混沌の中にこそ、悦びがある!」」…どこのRPGの魔王ですか。
 「「…フフフ…、うねりに立つマグマは憎しみに燃える我が心…! 燃えるマグマは天を焦がし、地を焼き尽くし、全てを灰にする…! フフ…、雪を解かし、胸を撃ち抜き、あの女の冷えた心を熱いマグマで焼き払うのみ!」」…こいつはいつから属性が変わったのだ…?(^^;;;
 「「ムフフフ…、成程、このパズルはまさに完成間近と言う訳だ…」「…待ち遠しいか、愚か者! これはお前の為のパズルぞ!」「フフフ…、そう…! そうだった、私を暗闇に閉じ込めたパズルだ。ほんの、そう、ほんの少しの間だったよ。たったの100年だ! ムフフ…」「今度は100年では済まぬ。1000年、2000年、お前の命が果てる迄、閉じ込めてやるっ!」」…成程ね。このシリーズ構成上、雪の女王を悪役として設定出来無いので、割れた鏡をそういうアイテムとして扱ったのですね。
 「「失礼しますでーす!」「お邪魔しますでーす!」」…そんな入り方が出来るなら、窓から入って来ても構わないような…。
 

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今更の 季節外れの 雪女(なにげに五七五) (2/5)  投稿者:加藤 義啓  投稿日: 5月14日(日)19時11分0秒
   
 「第34話 ラギの復活」
 「「…だから言ったのです。まだ会ってはいけないと。あなたが悲しむだけだと」「でも、でもこんなのおかしい! カイが私の事を覚えていないなんて、絶対おかしいっ!!」「…カイは今、あなたの事,家族の事,そして自分が生まれ育った町の事、この氷の城へ来る前の、全て事を、何も覚えてはいないのです」「どうして…、どうしてですか!?」「そうやってわたくしは、カイを救ったのです」「…ぇ?」「カイの、心に刺さった鏡の欠片から、わたくしはそうやってカイを救ったのです」「鏡の欠片…?」」…ふむ、矢張りこの辺りは原作設定を変えてきましたね。「「フハハハ…!」」…遂に“愚か者”との決着が? 傍題と照らし合わせると、ここに主要キャラクターが揃う、という事に?
 「「ウォー…ン…」」…早くもホルガー再登場。
 「「つまり、何が何やら、これがまた大変なお話でございまーす。…まずは不思議な大鏡。この大鏡が割れた事が、全ての始まり!」」…あんたらが割ったんだろーがっ!! 「「 …鏡が割れた! その時に、何故かパズルの力が一瞬緩んだのです!」「?」「その一瞬の隙を突いて、そのパズルに閉じ込められていた、××が、復活してしまったのでーすっ!!」「××…?」「悪しきもの。愚か者。この世で一番邪悪なるもの。つまり、魔王と呼ばれる、雪の女王様の最大の敵の事ですじゃーっ!」「カイ王子様は、そのバラバラになったパズルを、元に戻そうとしていらっしゃるのです!」「パズルを完成させて、逃げ出した魔王をまたまた閉じ込めちまおうって計画よォ」「そして魔王は、パズルを完成させまいと、さっきみたいに色々と邪魔をしているという訳なのです!」「まぁ、その何だァ。魔王も、100年も閉じ込められて、弱った力をそろそろ取り戻し、いずれ近い内、本気で女王様に決戦を挑んで来るだろうなァ…。…うりゃあっっ!! …そうなりゃ大戦闘だ! 勝つか負けるか、そん時はオイラ達トロールも力一杯、女王様の為に戦うつもりさァッ!!」」…鏡とパズルの意味はここで解決。すると、トロールズを操って鏡を割らせたのも…。
 「「以上、ご説明、終りでありまーすっ!」「だから…、だからどうしてカイは何かも忘れてしまったの!? どうしてカイが、パズルを解かなければいけないの!? 何故ここに連れて来られたの!? カイを助けたってどういう事なの!? カイの心に刺さった鏡の欠片って…!? カイは…、カイは…」「さぁね、それ以上は、女王様じゃないと説明出来無いんだよなァ…」」…ゲルダに言わせれば、何も解決していない、という事。
 「「うわっ、うわっははーんっ!!」「オラ達はここで、ゲルダちゃんを守ろうっ!」「そうするしかねぇだろっ!」「ぐがー…」」…いきなり寝るのかよッ!
 「フフフ…、一つお前が見落としている事がある…。…そう、お前がパズルを解かせているカイの事さ。…あの子には鏡の欠片が刺さっている。俺が呪いを掛け、世界中に散っていったあの鏡の欠片の事さ。欠片はダイヤモンドダストに身を隠しながらあの子に近付き…、目から入った。そして今では、心の奥にしっかり突き刺さっている…!」「そんな事は判っている。だからわたくしはカイを助けたのだ。放っておけば、カイと共に邪悪な心が育ち、手が付けられない程の、悪い人間になる処だった!」「フフフ…、余計な事を。そういう人生も悪くは無い筈だぞォ…?」「人の心を踏み躙り、世の中に混沌を齎す、お前のような愚か者になる処だった!」「フフフ…、だから心を凍らせた訳だ。欠片の痛みを和らげる為に。…お前のキスで…。フフフフ…。だがその為に! カイは自分の過去も忘れてしまった、という訳だ。、可哀想に」「そんな事を言う為に、わざわざここに現れたのか!?」「いいや、それは違う。それは違うよ。忠告さ。ちょっとした忠告をしに来たのさ。、お前がいくら後生大事にカイを守ろうとした処で、無駄になるかもしれないって事をね」「何?」「いいかい? どう足掻いてもあの子の心に鏡の欠片が刺さっているのは紛れも無い事実だッ!」「!?」「…俺がその気になって呪いを掛ければ、あの子は俺の言い成りになるかもしれない。フハハハ…、そういう事だ! アハハハ…!!」」…初めて「魔王」名義でのテロップ。成程、そういう事ですか。
 「「むにゃむにゃ…」」…トロールズの寝相。水野 夢絵さんが某チャットで仰ってましたが、妙にプロレス技ネタの多い本作…。
 「「よーし、それではご陽気に参りましょう!」」…リュート弾けるんだ。
 「「ぐぅっ!! …ぅ、ぅぅ…」━━「フハハハ…、フハハハハ…!」━━「大変だァっ!」「カイ様が!!」「カイ王子様が!!」━━「オ前ハ誰ダッ!! オ前ナンテ知ラナイナァッ!!」」…成程、魔王の仕業でカイがゲルダに刃を剥く、という話にしましたか。流れ的には辻褄は合っています。
 「「フハハハハハァッ!!」━━「!? イヤァァァッ!! ……ホルガー!?」「ええっ!?」」…そういや雪の女王やトロールズにとっては“ホルガー”は別の意味を持つのでしたね。
 「「…ぁ…! …ラギの…! …ラギさんの帽子だ!」」…そういう事か。ここで女王の抱くホルガー像とラギ像が照合する訳ですか。
 「「その狼…。“ホルガー”と云うのですね」「ええ、私が名付けました。“ホルガー伝説”の“ホルガー”です」「素敵な名前だわ…」「名前だけじゃ無くて、このホルガー、本当にホルガーみたいなんです。何度…何度、私、助けられたか…」「……」」…解に々々。
 「「今、あなたに命の光を送りました。光りはあなたの魂に語り掛け、あなたの復活を願っています…。…ラギ、あなたを待っています。天空に満ちた光は、その全ての力を集め、あなたの目覚めに役立とうとしているのです。…目覚めて下さい、ラギ。わたくしはあなたを待っているのです。嘗て、ホルガー殿を待った時のように、あなたを待ちます」「私は…、私はホルガーでは無い…!」「ええ。ホルガー殿は100年前に眠りにつきました。でも、その思いは多くの人々の心に散って行ったのです。あの勇気を与える、微笑みと共に…。…自らの命を顧(かえりみ)ず、正しき者、愛する者の為に戦う心。その心こそがホルガー殿。ラギ、あなたの中に、ホルガー殿が眠っているのを、わたくしは知っています。あなたを待っているのです。…今、大きな力を持つ敵が、世界を混沌の中に陥れようとしています。共に戦って欲しいのです!」「私の…、私の部下を見殺しにした、お前とか…! …答えろ! 雪の女王! ……答えろっ!!」」…ラギと雪の女王の因縁、実に面白い。雪の女王という人智を越えた存在が、超人的とは云え一介の人間であるラギを頼るという構図。そして、ラギが、雪の女王に対して、ある種の畏怖と強い憎しみを抱いているという事。これが非常に面白いです。
 「「ラギはね、そうやって帽子を目深に被り、リュートをこう持って、素敵な詩を訡ったわ」ボロン…「━━君知るや、春の宴を。鳥が舞い、春が歌う。日の光は微笑みて…、日の光は微笑みて…!」…「第14話 道づれ」より。この後は以下のように続く。━━「日の光は微笑みて、瘠せた其の身を抱き締める。君は負けずに往くがいい。夢を壊せ、永遠の眠りについた。だから私が謳うとしよう。君に届けと謳うとしよう。薔薇の微笑が、乙女に宿り、君への恋を懐かしむ。どうと吹く春の嵐は、君の死を惜しむ心で泣いている」━━ラギと乗船し、ゲルダが歌を披露した時のものですね。
 

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今更の 季節外れの 雪女(なにげに五七五) (3/5)  投稿者:加藤 義啓  投稿日: 5月14日(日)19時12分27秒
   
 「第35話 迫る魔王」
 「「天と地と、精霊の力により、ラギは氷河の底から帰って来たのです。しかし、長い間、氷に閉ざされた身体には、もう暫くの安息が必要です。待ちましょう。彼に本当の微笑みと、目覚めが戻るのを待ちましょう」「はい」「ゲルダ、あなたにお願いしますよ」「はい」「…カイ」「はい」「パズルを続けましょうね」「うん」「もう少しで完成です。頑張りましょうね…」「うん!」」…カイに科せられた使命。ゲルダに科せられた使命。
 「フフフ…、成程々々そういう事か…。死んだホルガー殿の代りに吟遊詩人! わざわざ氷河の底から蘇らせて、力を合わせて俺と戦うつもりらしいが、フハハハ…、そうはうまくいくのかな? …あの男、お前を許してはいない筈だぞ? お前の言う事をハイハイと訊くような男では無いぞ…!?」「…失せろ!」」…解に、魔王。そうした2人の因縁があるからこそ、この話は面白い。
 「「ラギ…!」「ラギ殿!」」…魔王の臣兵と戦うラギ。超人的だとは思っていましたが、真に超人。ホルガーも応戦。こいつら一体何者なんだ…。
 「「カイの危ない処を助けてくれたそうですね」「……」「あなたには矢張り、ホルガー殿の心が宿っている」「…許した訳じゃない! お前は私の部下30人分の未来を…奪い去った!」「……あなたが必要です。わたくしと共に戦って下さい」「氷河の底から私を連れ戻し、それで恩を売るつもりか! 断ればどうなる! 私をまた戻すか、氷河の底に!」「…ラギ……」「戻ってもいいぞ。30人の部下達に、また会える」「ダメ、ラギ! そんな事ダメ、ダメ…! やっと会えたのに…、やっと帰って来たのに…、やっと私、勇気が湧いてきたのに! ダメ、そんな事言わないで…、言わないで…!」「…ゲルダ…」「私も! 私もラギが必要です!」「…ゲルダ…」「…あなたを復活させたのは、わたくしの力など及ばない、もっと大きな力です。わたくしがあなたを、また氷河に戻す事など出来ません。…あなたがもし、この城から去りたいのならば、それはあなたの自由です。…あなたを…待っています…」」…ラギは女王を一寸たりとも許す気は無い。それでも女王はラギに期待している。許す気は無くとも、間違い無く手を貸す。それをラギも女王も知っている。ラギはそんな自分にさえ憤りを感じているに違いない。
 「「訊きたい事がある。魔王を倒す事は、ゲルダの為になるのか…!?」「なります。カイが救われ、ゲルダはカイと共に、家へ帰る事が出来るようになるでしょう」「…判った」」…許さぬ相手と、自らにさえ腹を立てるラギ。そんな彼は、大義名分が欲しい。吟遊詩人として自らの心を訡ってきた彼が、そんな自分を理解出来ない訳はない。だが同時に、彼は自らの弱さを理解している。故に、その弱さを補いたい。それには、女王の言葉が必要だった。「「やるからには、勝とう」「ええ…」」…暫定和解、そして宣誓。
 「━━その日は少しお日様も顔を出し、珍しく穏かな日になりました。…カイの解くパズルは、いよいよ最終段階を迎え、残りはあと僅かとなりました。「女王様のお話によりますとですねぇ? このパズルが完成するとですねぇ、あの割れた大鏡の力が、復活する、との事です」「…え…え…?」「鏡の力が復活するとですね、このパズルの力も元通りとなり、めでたし、めでたし、という事なのです」「ちょっとちょっと、パズルの力が、元通りになるってどういう事でごさんしょかぁ?」「おおっとぉ! これは失礼! 大事な説明を忘れていましたーっ! このパスルの下には、深い深ーい真っ暗闇の大きな穴があり、魔王を閉じ込めてしまう力が、蘇るのでありまーす!」」…ハンスの芝居の如き演出。そう言えば彼はあの後どうしたのだろう…?
 「「でもどうしてこのパズル、カイが解かなければいけないの?」「えっ!?」「あなた達や女王様や、他の人ではいけないの? 何でカイなの?」「さ、さあ!? それは女王様がカイ様をお選びになった、と言う事で」「きっとよォ? カイ王子様には、そういう才能がある…って見抜いたからじゃないの?」「そういう事なのかなぁ…?」「そうですとも!」」…トロールズが役立たずである事も理由の一つでは無いかと。
 「「カイのパズルは恐らく、今夜中には完成。それを見越して、敵は日暮れ過ぎに総攻撃を仕掛けて来る筈。…その前に、こちらから打って出るというのはどうでしょうか」「先手を撃つという事か」「ええ」「いいだろう。あんたの指揮に従う」「ありがとう、ラギ」」…小隊長経験者のラギの軍師。そして雪の女王の指揮官。作戦会議は終わった。
 「「…そう。私は雪の中で倒れ、気を失った。そして次に気が付いた時には、遠く離れた洞窟の中だった。…どうやってその洞窟まで行ったのか、ずっと記憶が無かった。恐らく、意識も無い状態で、必死に、吹雪を避けられる洞窟へ、自分で移動したのだろうと、人に言われ、自分でもそう思ってきた…。だが…だが…。…何かを私は思い出し掛けている…! …そう。そうだ。馬の背中だ。私は馬の背中に乗せられて、洞窟まで運ばれた。…そう…、私が氷河の底から救われて、この氷の城まで運ばれた時のように…。…と言う事は…あの時私の命を助けてくれたのは………っっっ…!!」」…それは最早、ラギにとって信じられず、信じたくも無い真実。
 「「ウハハハハ…」「やあ───ッ!」「…うぐっ!? …成程、雪の女王が見込んだだけの事はある…!」」…魔王にさえダメージを与える、神レベルのラギ。本来、主人公では無い筈のキャラクター(というか、そもそも本編に登場すらしないキャラ)がここまで大活躍する物語も珍しい。
 「「フフフフ…。何だって? もう殆どパズルが完成だって? そいつは困った。何とかならないのかい、カイくん。━━そう、例えばパズルなんかやめて、これから私とどこかへ遊びに行くとか」」…久々の風の化身モード。「「だめだよ! 僕はパズルを完成させるって、女王様と約束してるんだもん!」「約束ねぇ。約束は破る為にあると私は親父に教わったけどねぇ」」…そう言えばカイは前に、風の化身に騙されて拉致監禁されたんでしたっけ。「「約束を守るなんて大して偉い事じゃないよ?」」…テラスに行ったっきり戻ってこない役立たずトロールズの代りにホルガーの攻撃! 「「フフフ…、さあどうしてくれよう? お前達を捻り潰すなんて簡単な事だぞ?」」…窮鼠、狙われた子ども達。
 「「ヤ────ッ!!」「…ぐっ…な…!? …な…」「さあカイ、今の内にパズルを完成させるのです!」「はい!」」…なかなか面白い演出です。バトル一辺倒に頼らない緊迫感が良いです。「「えっと、ここに1つ!」━━「ぬぅ! パズルを完成させたくらいで…俺に勝てたと思うなよ…!」━━「そして、ここに2つ目!」━━「俺はな、俺はまだしぶといぞ!」━━「えっと、えっと、最後のこのピースは…ここだっ! これで完成だ! 女王様! 僕やったよ! 僕、パズルを完成させたよっ!! 女王様!」「よく耐えたわね、よく頑張ったわね。偉いわカイ。ありがとう。本当にありがとう…」━━でも、これで全てが終った訳では無いのです。第一、カイはまだ記憶を取り戻していません。だから、私が誰かも判ってないんです。…もう少し…、それにはもう少し、時を待たなければならなかったのです。」…そして最終ラウンドヘ。
 

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今更の 季節外れの 雪女(なにげに五七五) (4/5)  投稿者:加藤 義啓  投稿日: 5月14日(日)19時14分0秒
   
 「最終話 故郷(ふるさと)へ」
 「そう。あの割れた大鏡。あの大鏡から飛び散り、世界中にばら撒かれた、鏡の破片。魔王によって呪いを掛けられた、その破片は、多くの人々を苦しめた。目から入り、心に突き刺さり、沢山の人々の人生を惑わせ、世界に混沌を撒き散らそうとした。その鏡の破片が戻ってくる。あの大鏡に。氷の城の、大鏡に━━。パズルが完成したからだ。鏡が割れると同時に、バラバラになったパズル。そのパズルが、カイの手によって修復され、そのお蔭で力を取り戻した大鏡が、世界中に飛び散った破片を呼び寄せたのだ。━━「な、何ッ!?」「女王様ッ、あれあれあれーッ! 大鏡が、大鏡が!」「…これでいよいよ魔王最期です!」「ぬぅ…、また俺を暗闇の中に閉じ込めるつもりだろうが、そうはいかぬ、そうはさせるか! ……うわっ、やめろ! やめてくれぇーっ! …うわ! 俺は嫌だ! 暗闇は嫌だ! うわ、ああ…、ああーっ! うおぉぉっ…!!」」…いつぞやのメガネ(「第7話 悪い王様」)がそのまま飛んで来たりとか、そういう事は無いのですな。
 「「…うっ…あっ…胸が、痛い…」「カイ様!」「カイ!?」「カイ、どうしたのっ!?」「フフフ…、アハハハ…!! 忘れたのか雪の女王! 鏡の欠片はカイの胸にも刺さっている! その欠片は、まだこの大鏡には戻って来てはいないぞっ!! …ゥヮハハハ…、つまりこの大鏡はまだ完全では無いッ!…と言う事だ! だからさ、封印したつもりだろうが、なかなか…そうは上手くいかなかったって事さ! ワハハハ…! ……マグマよ火を吹けッ!! 天を焦がせッ!! 我は魔王なり! 復讐の宴を始めるのだァッ!! ウワハハ…!!」」…ここで「僕の胸を裂いて鏡の破片を取り出して!」とかなれば、身を賭す少年萌えなのですが。(滅)
 「「…ラギ…。…ラギ!」「…ゲルダ達を、頼む」「…ラギ…殿…」」…二度も救われた命、今更惜しくは無い。死なば戦場の部下達にまた会える。だが、今は目前の敵を打ち砕かん。勇者ラギとホルガーは戦う。
 「「僕…、死ぬのかな…」「…カイ…」「時々…、大きな暗闇が目の前に広がって…、吸い込まれそうなる…。…そこに行けば、ぐっすり眠れそうな気がするんだ…。…そこへ行けば…」「駄目、カイっ!! 行っちゃ駄目! 目を覚まして! カイはここ! 皆と一緒に、ここにいるのよっ!!」「だって…、だって僕、すごく眠いんだ…」」…もともと雪の女王の城とは冥界の隠喩。そこへ連れ去られたカイは死を意味します。この構図は宮澤 賢治の『銀河鉄道の夜』にも見られ、生者が死する者の世界へと旅立ち、友を呼び戻そうとするが、主人公である生ける者は、そこが死者の世界である事に気付いていない。『銀河鉄道の夜』では、生けるジョバンニが、死したカムパネルラに対して身を賭すという物語が無情さを読者に投掛けています。「「駄目! 駄目よ、カイは私と一緒に、野ばらを摘みに行くんだからっ!」「…野ばら…」「そうよ!! 夏になったら丘の上に、野ばらが咲くのよ!! 赤、白、いっぱい! 沢山咲くのよ!!」「野ばらか…。僕は白が好きだな…」「カイ…」」…「第1話 ゲルダとカイ」、そして「第23話 パラダイスの園」を思い出します。
 「「ぁぁ…、君の髪…、風みたいだ…。中庭の日溜りにふわぁって吹く、風みたいだ。優しくて、暖かくて…、もし、僕がこんなで無かったら、きっと、君が好きになっていたよ…」「カイ…」」…ゲルダの事は覚えていないカイ。そのカイにこう言われたら、ゲルダは泣くしかない。「「嫌だ、死にたくない…、僕は死にたくないよッ!! うわぁっ!!」」…昔のゲルダを思い出した訳では無い。それでもゲルダとの心を通じ合わせてしまった今、カイの心は開かれた。「「あ…ああ…! 鏡の欠片が…!」「出ましたぁ!」」…ベタな展開ですが、シーンが良いので不問ですね。
 「「うらぁぁぁっっっ!!」「うおああぁぁぁっっ!!」「…ホルガー、行くぞっ!」」…涙あり、活劇あり。このテンションの上げ下げが良いです。
 「「ぐわぁぁぁぁっっっっ!!」ズズズ…ドンッ!」…かく、魔王は再び封じられたり。
 「「まぁまぁ」「まぁね…」「…そんな訳で…」「…てー訳ですね」━━記憶の戻ったカイと、ゲルダがその時何を話し合ったのかは、私は知らない。だが美しいオーロラが空にあり、心が通い合った2人ならば、そう沢山、言葉はいらなかった筈だ。」…そしてまた、ラブストーリーもある本作。
 「「…明日、発たれるとか」「ゲルダとカイを出来るだけ早く親元へ帰してあげたい。私が2人を、安全な処まで送るつもりだ」「…。あなたはその後、また旅を続けられるつもりですか?」「…まだ訪ねていない部下の故郷(ふるさと)が、幾つかある。身内の方々と会い、隊長としての責任を、果たさねばならない。…30人分の故郷(ふるさと)を廻り終えたら…、また1人目から始める…」「…いつまで…」「私が死ぬまで、旅の終わりまで」」…それがラギの生き方。ラギの哲学。ラギの道徳。そして、それが贖罪であると信じている。部下の親族が、それでラギを許すとは考えていない。それは女王がラギ自身を救ったにも関わらず、女王を許していない自分と同じく、相手もまた、自らを許す事があるとは思っていないから。「「教えてくれ。どうして私を二度まで生かした…? もしそんな力があるなら何故、私の部下を救ってくれなかったのだ…!?」」…女王と遂に会う事の出来たゲルダとの旅。この事だけは何としても問わねばならない。「「…あなたの部下達は、もう手遅れでした。わたくしが気付いて驅け付けた時は、もう皆、神に召された後だったのです」「…!」「息があったのはラギ、あなた1人でした…。…でも、あなただけを助けた事で、わたくしはあなたに苦しみを与えてしまったのですね…」「…そうか…。そうだったのか…。部下達を助けようとしてくれたのか…! …私が…、私が勝手に、誤解していただけだったんだ…」」…ある意味で、ラギの心は軽くなった筈。しかし同時に、女王に対してある種の負い目を持ってしまったのも事実。いずれにしても、それを理由に“贖罪の旅”を終えるつもりはラギには無い。女王の話を他者が信じない、などと言う事はラギにとってはどうでも良く、部下を見殺しにした訳で無いという点についてもラギにとっては何ら変わりは無い。部下を死なせ、自分が生きている。その事が既にラギを苦しめている。「「二度まで生かしたと、あなたは言いましたが、わたくしがした事など大して重要な事ではありません。重要なのは、もっと大切なのは、生を受けた者がどう生きるかという事です。…よい旅を、ラギ…」」…ラギが英雄ホルガーの転生であるのかどうかは判らない。ただ、女王はラギに英雄ホルガーの面影を感じた。そして、かつてのホルガーがそうであったように、ラギがまた、自分に一途である態度を頑なにしていても、女王には止める事は出来無い。死して二度と会う事の無かったホルガーのように、ラギともこの後、会う事は無いとしても。
 

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今更の 季節外れの 雪女(なにげに五七五) (5/5)  投稿者:加藤 義啓  投稿日: 5月14日(日)19時15分50秒
   
 「「さようならー、さようならー」━━女王が氷の馬車を出してくれた。私達はその白い馬車で、大氷河のはずれへと送られた。」…トロール、自分のリュートを持っているんですね。それともラギのものを模倣しての自作?
 「「ありがとう、赤トロール、ごきげんよう、青トロール!」「お世話になりましたー!」「ごきげんよーうっ!」「お世話さんでーしたーっ!」「さようならー!」「さようならー!」「さようならー…!」」…最後にトロールズのこういう姿を見せられては、嫌うに嫌えません。
━━氷河のはずれまでが、雪の女王の領地だ。私は氷河を後にして、私は漸く女王との別れを実感した。もう周りに、目立つ程の雪や氷は無い。時々、風に乗って舞う風花だけが、雪の女王の名残なのだろうか。不思議な一葉だった。」…旅人ラギも、ここに来る事はもう無い。
 「「…どうしたのゲルダ? 何を見てるの?」「…トナカイの群だ」「……、…ベー!」「…ゲルダ…」」…最終回だけにベーも再登場。「ゲルダは私と離れ、1人で旅をしている間にも、新しい仲間が出来たようだ。私は嬉しかった。それは、ゲルダの旅が、良い旅だった証だからだ。」…そう言えば山賊編は意外と長かったですが、ラギが死んだ後の話でしたね。
 「「…あれ? あれれ何だい? ゲルダじゃないか!」「?」「私だよ私!」」…ベーが出てくれば当然フリーダも。「「どうして、どうしてねぇフリーダこんな処に? ここは山賊達の森から随分遠い処だよ?」「へへ、旅に出たのさ。広い世界を見て来いって、母さんも、砦の皆もそう言ってくれたんだ」「そうなの」「旅はいいな。気持ちがスキッとする!」」…今や、箱入りでは無い、自由の身のフリーダ。彼女を束縛するものは何もない。「「ところで…」「ところで?」「いつも眠ってばかりでスキッとしない奴がここに1匹いるんだ…!」」…ラギを追ってホルガーも消え、ゲルダとアモールの旅が続き、今度はアモール不在の中、氷の城編でホルガーの再登場。結果、2匹のバランスは整わせている構成だったのでしょうかね。「「そうかアモール、やっぱりラギさんの肩が一番いいって、そういう事?」「ウキキ…」「何よアモール、やっぱりフリーダが気に入ってるって事!?」」…今のフリーダには“友達”がちゃんといる。
 「「ゲルダ」「はい?」「ここからなら、海沿いに船を乗り継げば、お前の街まではそうは遠くない」「…はい…」「これが2人分の切符。3回乗り継ぐから、3枚ずつだ。途中1泊は必要だから、これを宿代にしなさい」「…はい…」「……じゃあ…」「どこへ…」「……」「はい…?」」…最早、ラギと旅をする事も無いだろう。ゲルダ達と共に、同じく数奇な旅を経たラギは、時折、その事を思い出しつつも、自らの道を進む。
 「「カイは選んだのは何故ですかって…」「…ぇ?」「もう一度訊いたの。氷の城を出る朝だったわ」━━「カイがいい友達を持っていたからです」「え?」「いい友達を持ってる子は、どんな時にも頑張れるのです。その友達の暖かい心に見守られて、励まされて。ゲルダ、わたくしが選んだのはカイだけじゃ無かったの。2人を選んだのよ」━━「…2人を…」ザァァ…「よく判らなかったけど…、何か…、何かとても嬉しかった…」「そうだね、僕もよく判らないけど、何か嬉しい」「ね…」」…「第24話 月夜の人魚姫」に然り、山賊編に然り、或いは「第22話 サーカスの奇跡」もそうであろうか。そのテーマは友情。そして全編を通して、人と人、心と心の繋がりを描く。それも悪戯に臭くは無く。言う迄も無く原作にあるテーマではありませんが、伏線の張り方が面白いですし、良く出来ています。
 「「おいほら! 来たぞ、来た来た! …ぇ!?」「ただいまぁっ!」「お兄ちゃん!」「お帰りぃ…」「ただいまぁ!」「おやおやまぁまぁ…」「話は後で! ゆっくりね!」「お婆ちゃん、元気だった!?」「はいはい元気でしたよぉ…」トタトタ…ガチャ…「ウフフ…」「アハハハ…!」」…そうだよね、そういう展開、そういう帰結。こうでなければいけない。「「…ありがとうゲルダ! みんなみんな、君のお蔭だよっ!」「…うわ…うわぁーーん…!」」…このクライマックスは、窓越しのこうた帰結だからこそ感慨あるものに。「そして2人の薔薇の鉢植えの事だが、2つともしっかり根を張り、見事な葉を茂らせていたそうだ。」…きっと、…いや間違い無く、名作「第6話 えんどう豆と少女」のリーネの豆も。「それから何年かが経って、あの鉢植えの薔薇が、立派なアーチを作り上げた時、ゲルダとカイもまた、心と心を結ぶ、しっかりとしたアーチを掛け合った。」…OP帰結の予想は的中。まぁ、ちょっと意味合いが違いましたけれども。
 「パフパフパフパフパフーッ! 「あー何とか間に合ったぞぉ」「ハンスさん」「ごめんごめん、蒸気自動車のヤツが何度も故障しちゃってさぁ? でももう完璧、ちゃんと修理したから」プシュー…ドカーンッ! 「あらぁまた一から遣り直しだこりゃ…」」…キタキタキタキターッ! ハンスがいなければ始まらない。“おやくそく”もしっかり。(笑) 「「まぁ、それはそれで、とにかく…お2人さん! おめでとうーっ!」」…何だかんだ言って一番オイシイ処を持っていくお祭り男。
 「「…雪…」━━その日、6月だと云うのに雪が降った。季節外れのその雪は、たぶん彼女。雪の女王から2人への、祝福の雪だったのだろう…。」…解に。
 全体を通しての総評。原作を大幅に越えた傑作。もともとAndersenの複数の童話を、『雪の女王』を以って全体を纏めるものとして再構成したものなので、それぞれの話で寒暖があるのはやむをえません。また、原作と異なる設定や展開があるのも、こうした構成を組む上では仕方の無い事かもしれません。それでも、特に大きな矛盾も無く、それぞれの物語の人物をスターシステムとして扱い、壮大な物語に仕上げた力は評価に値します。全編がうまく繋がり、関係しあっている為に、1回だけのキャラにしても、もう一度登場して貰いたいと思えたりするのが面白い。ハンスのような度々出て来たキャラを除くと、加藤の場合は「第10話 クラウスの夢」のクラウス。少年だとか何だとか、そういう無粋な突っ込みは無視。大人になったゲルダとカイ宜しく、蒸気機関車を操る夢を果たしたクラウスの姿を見てみたかった。
 

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まぁくんの冒険  投稿者:加藤 義啓  投稿日: 5月14日(日)19時31分27秒
   
 2006年5月14日。
 【2006年5月12〜13日に届いた“迷惑メール”内訳】
 英語圏スパムメール 629通、2734.56KB。
    1日平均   314.5通1367.28KB。
          (▽ 13.5▲ 55.54)
 日本語スパムメール  63通、 529.55KB。
    1日平均    31.5通 264.78KB。
          (▲ 1.5▲ 77.08)
 
 『ARIA The NATURAL(天野 こずえマッグガーデンハルフィルムメーカーARIAカンパニー)
 第6話「その 鏡にうつる笑顔は…」(水野 夢絵さんより補完)
 「「まー」「゙…゙…」「まっまっまっまっまっまーっ!」「ばいにゃーっ!」」…まぁ社長、それは新手の手品ですか?(^^;;;
 「「まぁ社長は、アリア社長の“もちもちぽんぽん”が、でっかいお気に入りですからね。でも大丈夫です。まぁ社長は━━」「いっせーのせ…」「━━まだ自力でベッドの上に乗れませんから、アリア社長の“もちもちぽんぽん”が噛まれる心配はありません。でっかい安全です」「…よっしゃあ、勝負ありぃ!」「ああっ…」「ゲーム中に他所見してるのが悪いのよー」「むむむ…」」…会則第2条、勝つ為には…ってそのネタはもういいですね。(^^;
 「「泊まっていきなさいな」「!?」「今日は泊まっていきなさいな」「ぁ、いえ、悪いですから」「(きらーん☆)大丈夫」「いいんですか? 勝手に他社の人を2人も泊めたりして」「大丈夫、寮長にはさっき話を付けて来たから」「ぁ…」「(きらーん☆)」…間が抜けているようで、妙な処はしっかりしているアテナ。ある意味、こういう人が一番こわい。(笑)
 「「ばーい…、ばばい、ばいにゃーっ!」」…逃げるおたまじゃくし。彼らにとって、アリア社長は、アリア社長にとってのまぁくんみたいなモノです。
 「「“社内ペアパーティーのご案内”…」「わ、わ、いいないいなー」」…なんかその口調だと最近どうしても「お持ち帰りー」とか続きそうな気がしてしまう…。(^^;; 声優も違う筈なのに。「人のモノ、お持ち帰り禁止!」「えー( ̄□ ̄)」 「「大所帯ならではのイベントだね」「灯里には同期いないもんね。うちでも、たまにやっているわよ。同期だけだから気が楽なのよね」」…いない以前に会社規模の問題なのですが。(苦笑) by 入社式って何デスカ?な人
 「「私には灯里先輩や藍華先輩がいるからいいんです…」」…局部を描写していなくとも不自然さが全く無い。何故に 『(大暮 維人町田 形講談社東映アニメーションマーベラスエンターテイメント,エア・ギア製作委員会)はこういう演出が出来なかったのだろう…。
 「「アリスちゃん、灯里ちゃん達と一緒にいる時は、何だか楽しそう」「楽しいです。会社のシングルの人達とは、全然違います」「全然…」「全然。…藍華先輩は、気さくに話してくれるし、灯里先輩は、いつもにこにこ楽しそうだし。一緒にいて、気疲れしないんです」「…」「いわゆる一つの“癒し系”みたいな」」…藍華が癒し系かどうかは…。
 「「…まっ!」「まぁ社長、ファイト…!」「まーっ! まっまっ! まっ! まっ! …ま──っ!!」」…いいシーンなのですが、アリア社長からすればB級ホラー以外の何物でもありませんな。(^^;; 「「やった! まぁ社長! でっかいすごいです! よく頑張りました!」「まー」」…おいおい、ピクピクしているアリア社長はアウト・オヴ・眼中ですかい。(^^;;;
 

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詠う寺院  投稿者:加藤 義啓  投稿日: 5月15日(月)00時57分26秒
   
 『放送大学共通科目 外国語科目 初歩のアラビア語('06) 〜アラブ・イスラーム文化への招待〜(放送大学学園)
 第6回「アッサラーム・アライクム 〜民衆のイスラーム信仰〜
 「「次はタンウィーンに付いてです。名詞や形容詞等の語末に於いて、母音記号のファトハ,カスラ,ダンマが二つ重なって記されている場合があります。これらは、それぞれの母音の後に、n、「ン」を付けて発音されるものです。このように、語末にn、「ン」を付ける事を「タンウィーン」と呼び、通常、名詞や形容詞が非限定、つまり限定されていない事を示します。unは主格,inは属格,anは対格を示しますが、この“格”に付いては後の回でまたご説明します」」…こういう順で説明していくというのもあるんだなぁ。とりあえずタンウィーンだけ覚えておけ、という事ですね。そう言えば今回のNHK版の講座では、まだ格に付いて振れていませんね。
 「「ダンマのタンウィーンは、このようにも書かれます。ダンマが横に2つ並んだものです」」…そっちだけを紹介するの?「「しかし、このようなبَابٌبِخَيْرٍの、タンウィーンの部分、-unや-inは、本科目では発音しない遣り方を採っていきます。ただし、مَرْحَبًاのように副詞的用法で使われているファトハのタンウィーンは-anと発音します」」…でも、実際にはmarhabaと発音する事も多いです。
 「「この定冠詞الに関連して、発音のきまりがあります。これは大切なので、よく理解なさって下さい。28文字のアルファベットの中で、“太陽文字”という文字があります。これらの文字です。定冠詞に後続する単語の最初の文字が太陽文字の場合には、定冠詞のاللの音が、その太陽文字の音に同化します」」…初めはややっこしいですけど、早い話がアラビア語に於ける音便。日本語の音便ほどややこしくは無く、規則性がある分、慣れれば問題無し。
 「「では、この太陽文字と月文字を、どうやって区別するかですが、区別は優しいです。太陽文字は舌先を使わないと発音出来無いもので、月文字は舌先を使わなくても発音出来るものです。جだけは舌先を使って発音するにも関わらず、月文字の仲間になっています」」…まぁ、それでも日本ではالجزيرةでお馴染ですから。
 「「ちなみにこのكلب、“犬”は、アラブ世界では嫌われている動物の一つです」」…嘗てのNHK講座に突っ込みが入った故のコメントでしょうか。
 「「今日の最後に学ぶのは、1文字からなる小辞の書き方です。1文字からなる前置詞や接続詞等の小辞は、後ろに来る文字に連結して書かれます。最も良く出て来るものは次のものです。左のものはبِと読み、前置詞で、“何々で”,“何々において”という意味です。中央はلِと読み、前置詞で、“何々のために”,“何々に属する”という意味です。右側のものはوَと読み、接続詞“何々と”,“そして”という意味です。これらの文字は後ろの文字に直結して書かれます」」…定冠詞الと一緒にこれらを纏めて紹介するのは良い構成だと思います。ただ、語頭形で書いて紹介しても良かったのでは無いかなぁ。
 「وَの場合、直結して書かれると言っても、وは後ろの文字と繋がらないので、後ろのجに接近して書きます」」…昔、NHK講座のCGが間違っていて、突っ込まれていましたな。今となっては懐かしい。
 「アザーンを唱える人をムアッズィンと言いますが、今日はサイイダ ザイナブ モスクのムアッズィンであるムスタファーさんにご案内を頂きます。━━「このミフラーブがサイイダ・ザイナブ・モスクの ミフラーブですこのミフラーブは古く モスク建立当初からのものですファーティマ朝の時代に モスクが拡張されたとき新しいミフラーブが作られ 今は それが使われていますミフラーブは カアバ神殿を向いています世界中のモスクのミフラーブが カアバの方角を向いているのですクルアーンには 世界中のどこにいても顔をカアバの方角に向ける ようにと書かれています」」…このمصطفى محمد氏の発音、めっさ綺麗ですね! 知らない単語が混じっているにも関わらず、亜語で書き取れる程。これを聴いて勉強しなさい、と言っているかのようです。
 「「合同礼拝が行われる金曜礼拝ではクルアーンの朗唱も行われます。ムスタファーさんによるクルアーンの読誦をまず聴きましょう。クルアーンの78章である“消息”、“消息を尋ねる”の“消息”ですが、その“消息章”というسورة النبأ(スーラトゥ・ナバア)の朗唱をお聴き下さい」」…حقا! ـこういうのを聞くと、なるほど、亜語が音楽だという話が理解出来ます。
 「「それさえ理解して頂けたら、後の文字等は徐々に読んでいく内に慣れていかれると思いますので、そんなに心配はいりません。理論よりも、むしろ、習った表現を音読したり書く事で、目と口と耳と手で、文字と発音をマスターしていかれる事をお薦めします」」…解に。
 

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資源活用  投稿者:加藤 義啓  投稿日: 5月15日(月)14時12分29秒
   
 2006年5月15日。
 【2006年5月14日に届いた“迷惑メール”内訳】
 英語圏スパムメール 288通、1297.46KB。
          (▽ 26.5▽ 69.82)
 日本語スパムメール  31通、 305.85KB。
          (▽ 0.5▲ 41.07)
 
 『ツバサクロニクル(CLAMP講談社NHKNHK教育)
 通算第29話(第2期第3話)「栄光のゴール
 「「あ──んっ、ぱくっ!」「何!?」「モコナ、ナイスー!」「モコナ108の秘密技の1つ、超吸引パワーなの!」」…掃除機に使えそうなモコナ。
 「「私もほとほと運が無い…。ジェイド国の時と同じように、その妙な生き物にしてやられるとは…!」「妙な生き物じゃなくてモコナなのっ!」「ちょっと待って…、今ジェイド国って言ったよね?」「ああ…!」「まさか!? …それじゃあなたはジェイト国にいたカイル先生なのか…!?」「…異なる世界には、同じ顔をした別の人間がいる。けれど、本当に別人かを確める術は無い…」「…!」「よおく覚えておく事だ」」…それってつまり、自らを証明する手段も無いって事ですね。
 「「矢張り、“あの人”の言った通りでしたわね…」「忘れてたぜ。おい、“あの人”とは誰の事だ!?」「知世姫です」「な、何だとぉぉっ!?」」…それは黒りんでなくても驚愕の事実。という事は異なる世界の同じ顔を持つ者同士が対面する事は、夢の中如何という事は別として、ありえる、と。
 「「魂は同じ…か…」」…或いは、どこかで、また別の黒鋼も…?
 「「知世ちゃん、また、会えるよね」「ええ。この国にはまだ、次元を渡る技術はありませんが、我が社が必ず造ってみせますわ。だからきっと、またお会いできます」」…新たなスターシステムの伏線。
 「「夢で知世姫に会ったら伝えてくれ。“必ず帰る”、とな…」「はい!」」…否、知世姫の事だから、そんな事をしなくとも彼女は黒鋼を見守っている筈。
 次回予告「「フゥー! ねぇねぇ聞いてよ黒ぽんたら酷いんだよ? 前に行った事のある国で、もう1枚羽根があると判ったら、前に来た時に気付けよって言うんだよ? ぷぅー、悔しー! 侑子に言い付けてやるぅ! 小狼達が2度目に訪れた国が、どこなのかと言うと、それは観てのお楽しみ! 『ツバサ・クロニクル』「哀しいキセキ」、次回は砕けたグラスに、ドッキドキィ!」」…キャラクターだけでなく世界も再利用。
 

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子猫に迷子ちゃん  投稿者:加藤 義啓  投稿日: 5月15日(月)16時09分42秒
   
 『ARIA The NATURAL(天野 こずえマッグガーデンハルフィルムメーカーARIAカンパニー)
 第7話「その 猫たちの王国へ…」
 「「アリスちゃん、ペアパーティーどうだった?」「サボったりしてないでしょうねぇ?」「ちゃんと出席しましたよ?」「楽しかった?」「まぁどちらかと言えば。たまには気を使うのも悪く無いって感じですかね」「ぬなっ!? 私達には気を使う気無しって事…?」」…いい事じゃあないですか。自然体。
 「「今度から、会社の同僚や、先輩達とも練習する事にしました。従って、明日は合同練習を欠席しますので」「そうなんだ、良かったね」「私達とも練習して、向うでも練習して…」「倍の練習量だねー、アリスちゃん」「(きらーん☆)先輩達よりでっかい早くプリマになってしまうかもしれません」「ぬなっ」「わはー、すごーい」「喜んでる場合じゃ無いっしょッ!」「はひっ」」…のんびり屋、おとぼけ屋の灯里。
 「「いつもは通らない、この難易度高い水路にチャレーンジッッ!」「あ、あ、あ、…ひぃ〜…、うゎぁ、すごい、藍華ちゃん」「でっかいムキになってますね」「はっはっはっはー、シングルの腕前をとくと見せ付けてあげるわ、ね、灯里?」「私もここで漕ぐの?」「あったり前よぉ! 意地を見せなさい、意地を!」「はひぃっ」」…聞いてないよー、ってのですか。
 「「あ、藍華ちゃん。アリア社長がゴンドラに乗ってたー」「…ん?」「今、そこ、アリア社長がゴンドラで通ったの」「だから?」「え! あの…、追い掛けてみない…かな…って…」「何で」「…えーと…どこに行くか知りたいでしょー?」「別に」「ぅぅ…」」…邪険な…。「「でもあっちの水路、難易度高そうですね」「にゃんと!! …しょうがない! それじゃあ行ってみるわよ!」「はーひ」」…その理由ならば行くんですか。
 「「いましたっ!」「どこへ行くんだろう…」」…それより、どうやって漕いでいるのかが気になるのですが。(^^;;;;
 「「はい、藍華ちゃん、ごー!」「ぬな、私が漕ぐの…?」「だってあの水路狭いから」「へいへい」」…昨日はあんなに漕ぎたがっていたくせに。行けぇ、藍華丸!(何)
 「「何だか、迷宮の中に迷い込んじゃったみたい」「恥かしいセリフ禁止ー」「えー」」…えー、普通の表現だよぅ、藍華ちゃん。
 「「うゎぁ…、ここが猫さん達の、集会場…?」「猫なんかいないじゃない」「そうだよねぇ…」」…猫は水を嫌う事で有名ですしね。
 「「この辺は、藍華ちゃんも来た事無いんでしょう?」「そりゃあ用も無いしね」」…っていうか、普段は封鎖されているんじゃなかったの?
 「チャラン…チャラン…」…猫の鈴の音がBGMと合っていて綺麗です。
 「「ここ…、さっき通らなかった…?」「気のせいじゃない…?」「そう…かな…」」…っていうか、最初に来た廃墟では…?
 「「ねぇ藍華ちゃん、やっぱり通ったよ?」「似たような処が、いくつもあるんじゃない…!?」」…動揺しています。
 「「藍華ちゃん…」「流石にやばい香りがぷんぷんしてきたわね…」」…怖いぞぉ、怖いぞぉ。「「戻るっ!? 戻った方がいいかなっ!?」「落ち着きなさいよ、ただ戻っても、また同じ処をぐるぐる回るだけよ、きっと」「じゃじゃじゃ、どうする!? 藍華ちゃん!?」「だだだ、だから落ち着きなさいって!」」…トラブル発生時の対処はまだまだ。冷静でなくては。
 「「ちょっと! 人の話ちゃんと聞きな…!?」「…誰かが呼んでる…。誰…?」「…な、何、行くの…!?」「だって…、誰かが呼んでるから…」「呼んでないでしょうっ!? 誰も呼んでないからぁ!」「でも…」「でもじゃなくて、でもじゃなくてね!?」「だいじょぶだいじょぶ、私、頑張って漕ぐから」「い、いやそういう心配している訳じゃなくて、そんな事よりぃ、お家に帰れるかどうかをさぁ!?」」…悲鳴に近い藍華。来るか来るか、藍華の「ギャー!」
 「「どうしよう藍華ちゃん。もう戻れないのかな、私達…」「冗談じゃないわよ、私は戻るわよ!? 意地でも戻ってみせるから!」「猫さん達の集会を見ようとしたから…バチがあたったのかなぁ…」「猫の集会はもうどうでもいいから、アツアツのマルゲリータが食べたいぃ〜!」「そうだよね。きっとここって、私達が来ちゃいけない処だったんだね…。ごめんなさい、猫さん達…」」…最早、「恥かしいセリフ禁止」とさえ言えない藍華。
 「「…ぇ…?」「ばいにゃーい」「アリア社長?」「ばいばい?」「良かった〜、私達、迷子になっていたんですよぉ〜?」」…迷子の迷子の…って、猫なのは社長の方ですが。
 「「アリスちゃん、先輩達との練習、どうだった?」「そうですね、たまには本気で練習するのも悪く無いって感じですかね」「ぬなっ!? 私達とは本気じゃ無い訳!?」」…ダブルとは言え、操船術はアリスが一番長けていたんでしたっけ。
 

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ムシュキラ (1/2)  投稿者:加藤 義啓  投稿日: 5月16日(火)19時16分34秒
   
 2006年5月16日。
 【2006年5月15日に届いた“迷惑メール”内訳】
 英語圏スパムメール 284通、1096.79KB。
          (▽ 4 ▽ 200.67)
 日本語スパムメール  28通、 212.33KB。
          (▽ 3 ▽ 93.52)
 
 『ブラック・ジャック21(手塚 治虫秋田書店よみうりテレビ日本テレビ)
 「「『ブラック・ジャック21』!! ブラック・ジャックの命を狙う謎の組織。その、恐るべき陰謀を暴く為、世界を駆け巡る! 謎の計画、ノワールプロジェクトの正体とは!?」
 「21年前に幼い私と母を捨てた父、間 影三との再会。その直後から私の命を狙う謎の組織。巨大な陰謀を暴く唯一の手掛りは、父と、私の恩師・本間先生が、何故か一緒に写っている写真。彼らが嘗て関わっていたと言う、ノワールプロジェクトの秘密を解き明かす為、鍵を握る人物を探す。1人は交通事故で植物状態に。そして今、私が追うのはこの男、ドクトル・シュタイン…!!━━上海━━「判っています…。はい、見付け次第、必ず…」「BJの行き先が判りました」「……」」…「ロボットの腕 手塚治虫 原作「ホスピタル」」…原作第151話(1976年12月作品)。まぁ、これはこれしか無いだろうなぁ。
 「「うわぁ…。あ! あのお家、可っ愛い! 新ちいピノコ達のお家はああいう感じがいいよねぇ、ちぇんちぇい?」」…そう言えば“BJハウス”は爆破されたのでしたね。
 「「私が開発したST2型ロボットアームは、直接、脳からの信号を電気に変換し、自らの意志でコントロール出来る。従来の義手とは全く次元の違うロボットアームなのだ」」…既にこのような義手はある。故に、ここで扱うテーマは、今後の医療が直面するかもしれない問題なのかもしれません。「「世界でも注目されている、今回の手術ですが、本当にどのような動きにも、対応出来るんですか?」「プログラムさえすれば、どんな複雑な動きも、本物の腕以上に、速く正確に動かす事が出来る。見たまえ」「…おおっ!」「このロボットアームが、世界の医療常識を変えていくだろう」」…私の世代ですと、科学万博つくば'85(→財団法人 つくば科学万博記念財団)のロボットを思い出します。
 「「…ん? …何だね君は」「…シュタイン博士ですね」「お、お前は、ブラック・ジャック…!」「突然の事と失礼は十分承知ですが、博士に少しお時間を頂きたいんです」「時間だと? お前のような人間に用など無い。儂の病院から出て行け!」」…舞台を原作の日本からドイツに移し、王仁川(わにがわ)の役を本アニメではフランケンシュタインの演じるシュタインが担っています。ちなみに王仁川のキャラクターは「Karte:35 病院ジャック 手塚治虫 原作「病院ジャック」」の回想シーンで登場しています。
 「「お待ちなさい! その人を、離しなさい」」…ブラック・クイーンこと桑田 このみ再登場。本アニメシリーズでは意外と因縁の深い関係のようです。
 「「この国にはお仕事で?」「…まぁ…、そんな処です」「あの日、先生に助けて頂いた事、私、今でも忘れられません。…先生には、医者が何であるかを訓えて頂いたつもりです。あれから、少しでも先生に近付く為、今は海外の病院で勉強しています」」…BQが何故にここに来たのかの自己紹介。原作では確かにその後、海外に発とうと考えている場面が登場しますが、本作では実際に各地をまわっている様子です。
 「「トリトン君! また無茶をして!」「…ごめんなさい…、先生…」」…何故にシャチの名前なんだ…?
 「「この少年は、私が受け持っている患者です。実は、彼の右腕は、ユーニング肉腫に冒されているのです」「ユーイング…。骨肉腫か!」」…テロップ「ユーイング肉腫(にくしゅ)」,「骨肉腫(こつにくしゅ)」。似た症例のものとしては原作第70話「からだが石に……」(1975年4月作品)が。「「身寄りの無い彼は、音楽、殊、ピアノに掛けては、天才的な才能を持っていますの」「院長先生は、身寄りの無い僕に、ピアノが自由に弾ける新しい腕を付けてくれるって言うんだ」「新しい腕?」「ええ。シュタイン博士の開発した、ロボットアームの事です。3日後、手術が行われます」「シュタイン先生の話では、今と変わらないようにピアノが弾けるんだって」「……。…ピノコ、行くぞ…」━━「ねぇねぇ、ロボットアームってしょんなに凄いの?」「ええ、プログラムさえすれば、ピアノだって弾けるようになるわ。誰でも同じようにね」「へー…」「彼にとっては、ピアノを弾く事、皆の前で演奏する事が、生きる希望なんです。きっとロボットアームによって、トリトン君は救われると思います」「救われる…? …あなた、本当にそう思ってるんですか…? …その何でも出来るというロボットアームを付ける事が、あの少年にとって本当の意味での生き甲斐になるのか…!?」「…?」「あなたなんにも変わって無い。私だったら切らずに治してやりますよ」」…「Karte:13 海賊の腕 手塚治虫 原作「海賊の腕」(原作第7話,1974年1月作品)で“何も出来無いけれども特別な義手”を付けたBJだからこそ、その意味を語る事が出来る。
 

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ムシュキラ (2/2)  投稿者:加藤 義啓  投稿日: 5月16日(火)19時17分42秒
   
 「「何なのさ! もう! まったくピノコのこと放っといて! ちぇんちぇいたら! …ん? …あ! …わぁぁ…」」…ピノコとピアノの関係と言えば原作第20話「発作」(1974年4月作品)がありますが、BJハウスが崩壊し、世界を旅するようになった『BJ21』では扱いにくいエピソードになってしまったかもしれません。
 「「少し痛むけど、手術で、新しい腕を付けて貰うまでの我慢さ」「あんた偉いねぇ」」…某まるこのような口調。(笑) 「「これ、お見舞い」「わぁ、ありがとう!」」…『スヌーピーとチャーリーブラウン(原題:Peanuts)(Charles Monroe Schulz(チャールズ=モンロー=シュルツ))Schroeder(シュローダー)を思わせます。
 「「いいですか。世界が注目しているこの手術は、病院の最先端医療技術を高く売る、絶好のチャンスでもあるんですぞ!?」「そんな! 患者は商売の道具ではありません!」「患者も、私の開発したロボットアームを望んでいる。何の問題があると言うのかね?」「それは…、他の可能性を説明してあげて無いからではないでしょうか」」…医療の選択肢。今でこそ次第にその意義が浸透しつつある概念。流石に療法の選択肢に関するテーマまでは原作では扱われていませんが、患者の側に判断を委ねるという流れはしばしば見られる要素です。キリコの安楽死にしてもその一つ。
 「「君と議論する必要は無い。ここでは私が全てなのだ」」…これが本作の本来のテーマ。
 「「あーあ、ピノコにもピアノが弾ける腕が欲ちいなぁ…。ねぇ、ロボットアームって誰でも同じようにピアノが弾けるようになるんでちょう?」「ぇ……、…誰でも…同じ…?」」…『プルートゥ』(手塚 治虫,浦沢 直樹,手塚 眞,小学館)にも出て来るモティーフ。シークェンサー電子音楽を嫌う音楽家がロボットの弾くピアノに激怒する。眞氏がどう捉えているのかは判りませんが、『ルードウィヒ・B』を描いた故・手塚 治虫氏が音楽をどのように解釈していたのかは大いに興味のある処です。
 「「ピアノが弾けるかどうか判らない腕を残すのがいいのか、それとも、万能なロボットアームで素晴らしい演奏を手に入れるのか、賢い君なら、どっちがいいのか判ってくれるだろう?」」…ロボットアームが本アニメでのオリジナル要素であり、当然、この話は原作には無い。しかし、明かに今の時代、起こり得るであろうアンビバレンツ。そういう意味で、今作は現代らしい医療問題を提示した事で評価したいです。
 「「先生! お力を貸してはくれませんか!?」「ちぇんちぇいお願い、トリトンを助ちて?」「私の外科医としての技術では、どうする事も出来ません。でも、先生になら…!」「ねぇちぇんちぇい…」「…!! ……お断りしますよ、私には関係無い」「先生…!」「何なのよ、ちぇんちぇい!!」「しっ! 狙われている! 振り向かずに歩くんだ…!」…キラ…ッ!「んくっ!?」」…ゴルゴ真っ青のこなし。
 「「しかし、本間のような医者に付いて何を知りたいと言うんだ。奴はグズな藪医者だった」「………」「聞けば、ノタレ死に同然の晩年だったそうだな。奴にはお似合いの最期だ」「今何と言った…!?」「…っ!」「もう一度言ってみろッ!」」…成程、このような展開で彼にこのセリフを言わせましたか。確かに辻褄は合っています。非常に面白い。
 「「君は、私の患者に何をしたッ!?」「院長、お喜び下さい。手術は成功です」「何だと!? …!」「厳しいリハビリになるでしょうが、彼の努力次第では、元のようにピアノを弾く事が出来ると思います」「…本当…? 先生…」」…BJやピノコの過去や、「Karte:02 アリの足」(原作第54話,1974年12月作品。この頃のアニメ『BJ』ではまだ原作副題を併記していなかった)を髣髴させます。
 「「バ、バカな…! このような手術、君に出来る筈が…、…! ま、まさか!? ま、まさか…、ブラック・ジャックが…!」」…単なる原作にあるセリフでは無く、組織を恐れるシュタインを描いている点が面白い。
 「「…シュタイン院長は、午後の便でイギリスに発ちました」「イギリス?」「ええ。今回の件が公表される前に、暫くこの病院から離れるようです」「…そうですか…。それじゃ…」「先生、あの…」「ん…?」「…また助けて頂きました。私、先生の事が…」プツッ…「…ぁっ…。……ブラック・ジャック先生…。…ありがとうございました…」」…彼女との因縁は、まだ続く気配。
 「「いったい何を書いてたんだ?」「ほら! トリトンにお手紙! 手が治ったら、またピノコにピアノを教(おち)えてねって!」」…ピノコはドイツ語もウント達者!
 次回予告、「空飛ぶ病院」「「謎の組織の陰謀を追って世界中を駆け巡る! 遥か上空スカイホスピタルで、最悪の事件発生! ━━シュタイン博士…、必ず何かを知っている筈だ…」「ブラック・ジャック先生?」「へっくし!」「出国の許可が下りない…。━━?」「当機は我々が占拠した!」「座れッ!」「スカイホスピタルは私の夢だ…!」「早くしろッ!!」「…ぅっ…!」「うわぁーっ!!」「『ブラック・ジャック21』、ネクストカルテ、「空飛ぶ病院」」「ちぇーんちぇーいっ!」」…一見すると原作第91話「病院ジャック」(1975年9月作品)のようなのですが、これは「Karte:35 病院ジャック」で既に扱い済み。すると何…?
 

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『さかなのうた』 (1/2)  投稿者:加藤 義啓  投稿日: 5月16日(火)23時51分28秒
   
 『名探偵コナン(青山 剛昌小学館よみうりテレビ東京ムービー)
 第438話「お魚メールの追跡」
 「「立ちはだかってる巨大な壁も、見方を変えたら大きな扉! 今日はいつもと発想逆転! ランダムに来たメールから、消えた少年捜し出せ!」」…新OP。10周年,劇場版に合わせて、主要キャラクター達が勢揃い。提供紹介では初代『コナン』傍題表示の扉をリマスタリングしたものが使われています。反面、全体としてのインパクトは減った感じがします。
 「「メールはメールなんだけど、いたずらとかじゃ無くって…、送り主は長部 満くんっていう5歳の男の子で━━」「子どもが…?」「…?」ここ2〜3ヶ月くらい前からかしら…。いつもお父さんと2人連れで来てくれるようになったお得意さんで、どうやらその子のお母さん、実家に戻ったまま帰って来ないらしくて、それからよくお父さんのケータイから私にメールを。“きゅうりをのこさずたべられた”とか“ひとりでおふろにはいった”とか、その日々々々の、本当に他愛も無い事を毎日のように」」…ショタっ子と、お姉さんのメル友関係。w 「「だったら、その父親に言って、メールを送るのをやめさせれば」「ああ、それで迷惑しているという訳じゃなくて、…その子から今日も4通来たんですけど」「4通も…」「ええ。で、その内容が気になるんです。1通目は“おねえちゃんげんき ぼくきょうはぱぱとおでかけしてるんだ いすとぼうしをかってもらったよ みんなかぶってるからぼくもかぶっちゃお”、2通目が“あせでぬるぬるきもちわるいからくつぬいじゃった”…って、何か汗を掻くような事してるのかしら。“おなかすいた れすとらんのかんばんみえるよ おねえちゃんのおみせのはんばーぐたべたいな”、3通めが“くろいめがねのおじさんやあおいふくのおばさんがこっちみてるけどこわくないよ ぼくなかないもん”」「泣かないって…、何か怖い目に遭ってるのかしら」「さぁ…。そして4通目が“ぼくもおさかなさんみたいにあみにかかってしんじゃうのかな”」「し、死んじゃうだとっ!?」「!!」」…気味の悪い内容ですね。こういう文章は、そこに書かれていない要素を読む者が想像で捕捉してしまうからこそ、より怖い。
 「「メールの受け取り方が判らないのかも…」「その子、メールを出せるのに受け取れないんですか?」「ええ。出す時は、前に私が送ったメールに合わせて送信すれば私に届くと、教えて貰ったようですけど、受け取るのはいつもお父さんが。つまり、変な迷惑メールを開けないようにと、開け方を教えて貰っていないみたいで…」「って事は、その子の傍にお父さんが…いないって事?」「…!?」」…ますます事件の予感。
 「「そう言えば2番目のメールで“おなかがすいた”って言ってました。もしかすると長い間ずっと…」「その、メールの時間は?」「はい。えっと、1通目が午前9時7分。2通目が10時16分。3通目が11時54分。4通目がついさっきで午後3時2分です」「1通毎に間が長くなってるなぁ…」「満くんが疲れてきてるって事?」」…想像は更に良くない方向に。
 「「お父さんの事は判らないけど、たぶん満くん達は釣りに出掛けたんじゃない?」「!? …ぶっわっひっひっひ!! ぶぁか!! “あみにかかったおさかなさん”ってメールでそう言ってんだろーがっ! 漁師が網引いてる傍で、ふつー釣りなんかしねぇのッ!!」」…図が滑稽です。確かにこんな様はありえない。(^^;; 「「僕もそう思ったけど、1通目と2通目のメールは釣りだよ。満くんや周りにいる人達も皆帽子を被ってるみたいだし、汗で足が蒸れるといえば、子どもは普通ブーツなんか履かないから、きっとゴム長靴の事だよ。帽子被って長靴履いて椅子に座るのって言えば」「…ぅ〜…、しかし、そうだとすると周りの釣り客が…」「そうよねぇ…。小さな子どもが、そんなに長い間1人でいたら、放っておく訳が…」「ああ、それはきっと…」「何々!? コナンくん!?」「何だ…!?」「皆釣りに夢中で…、つ、つまりその子に気付かなくてー…」「だからそこがおかしいと言ってんだ」「……。…でもさぁ、きっとその子、首が痛くなっちゃってるんじゃない?」「はぁ? 何のこっちゃ?」「だって、1通目のメールは、周りの人が皆帽子被ってるって書いてあったし、2通目はレストランの看板。3通目で満くんを見てたのは、サングラスの男と、青い服の女の人って。上の方ばっかり見てるじゃない? おじさんも小さい子どもだったら判るよ。それって結構大変だよ?」「フン! まるで手前ぇが大人から子どもになったみてぇな言草だな!」」…児童心理,児童環境。こういう着目はある意味、『コナン』ならではという気がします。
 「「…ねえ、もしかしてその子、クルマに乗ってるのかも…」「クルマだと…?」「つまり、その子がずっと上を見てるんじゃなくて、下の方が見えないんじゃないかな」「そうか、クルマの中。シートに座ってメールしてるとしたら、傍を通る人の腰から下は、ドアに隠れて見えないわ」「つまり、3通目のこっちを見てた人って、ずっと1人でいる満くんを心配する、釣り客だったんじゃない? クルマの中へじゃ声掛けづらいし」「成程。クルマで釣り場に着いた後、父親は何かの理由でその場からいなくなり、長い間クルマで待たされる事になった子どもは、梓ちゃんにメールを出して退屈を凌いでいたが、やがて疲れてきた…」」…蘭の鋭い勘により、状況に対する推理はより具体的に。これって一種の安楽椅子探偵モノですね。
 

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『さかなのうた』 (2/2)  投稿者:加藤 義啓  投稿日: 5月16日(火)23時52分44秒
   
 「「ねぇ、満くんはクルマの中にいて、ずぅっと上ばっかり見てたんだとしたら、もしかして、寝惚けてたんじゃないのかな」「ぇ?」「だって、お魚さんが上の方、例えば、空を泳いでる訳ないもん」「はァ!? 魚が空をォ!? んな事はどこにも書いてねぇじゃねぇか」「ほら、1匹だと思ったら3匹だったってメールにあったじゃない?」━━おさかなさんいっぴきだとおもったらさんびきだったよいいなあおさかなさん━━「…う〜ん、そりゃまぁそうだが…」「それを見ていいなぁって思ったんなら、3匹が仲良く泳いでたって事じゃないの?」「そう言えば満くん、お母さんが実家に帰ってずっと戻らないからとても寂しそうで…。もしかしたら、その魚達に自分を重ね合わせて…」「しっかしなぁ、この世に空を泳ぐ魚なんて…」「んじゃ、そういう不思議な映画とか、お父さんと見に行ったんじゃない? だってほら、この間は子どもの日だったし」…時期に合わせたテーマ。「「あん? こ、子どもの日か…」「5月5日…」「…男の子節句と言えば…、ああっ!!」「…こ、こいのぼりっ!!」」…解に。
 「「いや! 1匹と思ったら3匹と書いているって事は、風が無かったがその後吹き始めて…枯前崎! そこで決まりだァ!」」…シメは小五郎。見せ場のバランスがなかなかいい感じです。
 「「(パパ…パパ……。なんだかおかしいよ…、あつくて…、きもちわるい…よ…。パパ…)」━━「えっ…、熱中症!? …満くんが!?」「ああ。ピーカンの日のクルマん中で、6時間もじっとしていたんなら十分起こり得る。既に脱水症状かもな…!」」…ある意味、子ども向けの作品でこういうテーマを扱うのは残酷とも言えますが、だからこそ、親権者は肝に銘じておかねばならない。「「それより蘭! 枯前崎の警察には頼んであるか?」「うん、でも釣り場が多いし、探すのは大変だろうって…」「どうしよう、私のせいだ…。もっと、もっと早くに毛利さんに聞いてもらってたら…」」…物語はいよいよ佳境に。
 「「ともあれ、ここなら町を見渡せる。問題はこいのぼりだ。…しかも3匹の…」「子どもの日は過ぎてても、結構残ってるわね…」「この時期の風物だからなぁ、どれに的を絞るかとなると骨だぞ…」」…目印が目印にならない。「「あっ!!」「ん!?」「すっごーい。大きい網見っけ! あれならクジラでも捕まえられるよ? ほら、あそこ!」「ああ、バカ! ありゃゴルフの練習場だよ! ボールが出ねぇようにでっけえネットで囲ってるだけで、あれを使ってクジラを捕まえるって訳じゃ…お!?」「…まさか…、満くん、あのネットとこいのぼりが丁度重なってる処を見て…」「だからあんなメールを…」「そうか…! 傍にこいのぼりのあるゴル練習場だなぁ!?」」…長編では比較的よく使われるトリック。これらを組み合わせてゲームのネタにも使ってみたい。
 「「だめだ、開かない! ロックが…」「満くん! 満くん!」「…どいて! おーッ!」」…お馴染、蘭の緊急避難。
 「「……(海釣りなのにこれは渓流用の竿。クーラーボックスも見当たらない。どうして…? …もしかして満くんのお父さんは何か別の目的でここへ…?)」」…事件はまだ終わっていない。
 「「そう言えばほら、例の男どうしたかなぁ」「ああ、例の喧嘩の巻き添えくったあいつか」「おい、喧嘩の巻き添えってその男どこ行った?」「な、何だよあんた」「いいから答えろ!」「知らねぇよ! 血が出てたようだけど…」「救急車の音してたからたぶん病院へ…」「びょ、病院に…!?」」…緊急時の思わぬ問題点。パチンコ事件だけで無く、こういうケースも起こり得るというものを示している、ある意味で訓話的な物語。
 「「でもな、満。待たせた代りに、飛びきりのプレゼントがあるぞ?」「え? …? …う……うう…、ママァ!」「ただいま、満」」…こうでなくっちゃね。それにしても、満の表情演出が実に秀逸です。ぽかんとして、驚いて、顔をくちゃくちゃにして、最後は飛びっきりの笑顔。テレビアニメでこういう表現を使うのは勿体無いくらいに。
 「「…結核で、3ヶ月も入院してたんですか、奥さん」「ええ。満には心配させたくなくて、実家に帰っていると。結核は、見舞いにも、連れて行きづらいですから。…で、退院できるかどうかの結果が出るのが今日なので、直ぐにでも会わせたいと思い、釣りに行こうと、騙して、連れて来たんです。でも、驚きました。気が付いたら、妻の方が、僕の事を心配そうに見ていたんですからねぇ…」「…で、検査の結果は…」「勿論」━━「もうどこにも行かないわ。ずうっと一緒よ!」「ほんと!? やったあ!!」━━「よかった。“あっち”も3匹に戻ってる」」…おお、意外に名作な感じ。何はともあれ、短編にしては色々な要素を盛り込んだ話で、しかも単なる“パチンコ症”では無い新たな問題点等を提示している、非常に意味のある一編だったと思います。
 新ED…旧EDよりこういう絵の方が好きな加藤ですが、字幕が見辛いのが難点です。サビではその回の本編のリプレイ。今迄のテレビ版『コナン』では意外と目新しいかも。
 Cパート「「うちも早く3匹に戻りたいなぁ…」」…解に、蘭の切なる望み。「(じゃ、オレは“吹流し”でいいや)」」…(笑)
 ED後のコント「「10周年を迎えて一言」「新一、いつまで待たせる気!?」「ごめんなさい…」「何か言った?」」…(^^;;;;;
 
 ところで余談ですが、加藤が専門学校で最初に書いた歌曲のテーマが、空を泳ぐ魚を謡った童謡だったりします。とは言っても、その魚とはこいのぼりでは無く木の葉でしたが。
 

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ぱんつかいてない  投稿者:加藤 義啓  投稿日: 5月17日(水)21時33分31秒
   
 2006年5月17日。
 【2006年5月16日に届いた“迷惑メール”内訳】
 英語圏スパムメール 339通、1417.89KB。
          (▲ 55 ▲ 321.10)
 日本語スパムメール  45通、 374.74KB。
          (▲ 17 ▲ 162.41)
 
 『(大暮 維人町田 形講談社東映アニメーションマーベラスエンターテイメント,エア・ギア製作委員会)
 「Trick:7」
 「「…そっか!」「逃げるのか、この虚けが!! 悟った気になるな一茶!」「悟ったって訳じゃ無いけど…。」……「(…こんな物に拘ってたから、今迄僕は飛べなかったのかもしれない…)」」…ブッチャの座禅シーン。戯作と違って、何やらブッチャなりに何かを感じているようです。
 「「おいっ、ラジコンバイクにスリッパ張っ付けただけだろーっ」」…つまんねー…。
 「「おおっ! 見てくれ! この新しい俺の翼をよっ!」」…って既にATじゃないから、それ。「「こんだけパワーがありゃピーもピーもイチコロだよなァ?」」…大暮氏ならば平気で名前を出す処ですが、流石にアニメでは。
 「「『DEKO KING』!! ポカポカ…そこへやってきたのが、我等がデコキング。おい、こら貴様ら! ここで何を企んでいる! うるさい、このデコ式ぃ! いきなりデコキングは崖っぷちに立たされました!」」…何だ、このアニメ中アニメは。(^^;;;;;
 「「んだよ、久し振りに一緒に走らねぇかと思ったけど。…いや、まぁ、無理にとは言わねぇけどよ…」「行く──ッ!!」」…何でCG素材を使わないんだろう…。ただでさえスピード感が無いのに更にショボい…。
 「「私先に帰るね! (…バカ…、私、何逃げてんの? これじゃ滅茶苦茶不自然じゃん…! ただ…どうしよう…本当にバカみたい…本当に何かを期待してた…)」」…下着を描写しないようにする為に影でボカシを入れているのでしょうけれど、かえってぱんつはいてないになっているのですけど…。
 「「(……判ってる…。判ってるんだよ。イッキは“眠りの森”の事を何も知らない…。全てを話せば、きっと一緒に戦ってくれる…! …でも…それだけはしちゃいけない。イッキを戻り道の無い戦いに引き込む訳にはいかない! だからこそ、10年もの間、イッキには全てを秘密にしてきたんだもん…! …イッキが鳥なら…、私は…魚…)」」…ATはショートや漏電しないの?…とか、突っ込みたい処は色々あるのですが、そんな事より、この川はこんな深いものなんですか…? 川には不釣合いな巨大な魚も泳いでいるようですし…。
 「「ハァハァ…、…バ、バッカじゃねぇのお前!? こんな季節に泳がせんじゃねぇよッ!!」「バ…バカはそっちじゃん! こんな浅い川で溺れる訳無いのに…」」…浅かったんですかっ!?
 「「…バカ!! あーっ、何見てんのよ!! もう見るな──ッ!!」」…パンツは描かないのに、水で透けたブラは描くテレ東規制がよく判らん…。
 「「…あっ、オニギリの彼女っ!」「どこ見て思い出してんだよッ!?」」…解に。(^^;; 「「てか助けにいかねぇのかよっ!?」「いや待てっ!」「ギャ──ッ!! 何今の!? 今お前の腕ェ…!?」」…某でじこアニメな感じ…。(^^;;
 「「ぬぁ──ッ!」「ちょっとタイム……」」…おいおい、ブッチャ死ぬぞ。(^^;;; 「「はぁ───ッ あたたたたたたたたッ!!」」…名前を出さなければ、セリフやモーション自体はパクッても問題ないのね。(^^;;
 

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金茶ism (1/3)  投稿者:加藤 義啓  投稿日: 5月17日(水)21時44分56秒
   
 『アラビア語会話(NHKNHK教育)、第7課。
 「أهلا وسهلا. السلام عليكم. ـ柳家 花緑です。さぁ、今回もですね、前回に引き続き、エジプト映画の巨匠、يوسف شاهين監督の、インタビューを、お届けします! 辛口な、おじさんですよぉ!」
 「Aكيف الحال؟ ـBالحمد لله! وأنتَ؟ ـAبخير. ـBالحمد لله. ـAالحمد لله. ـなんかいいですね、スラスラっと言えると、なんか…とても充実感がありますね」
」…これが本来の、前講座を経た柳家 花緑氏。
 「أناプラス、“私の名前”というاسميを付けたという」「え、ちょっと待って、“私は”−“私の名前は”って、“私”が2つ続くとなんか、しつこいような感じがしますけど…」「うーん、そういう風に、日本語だと感じるかもしれないですね。あのね、اسمي كريمةでもいいんですね。ただあの、普段ならأنا اسمي كريمةって言う方が、こう自然ですね。どちらでもいいです」「あ、どちらでもいいんだ」」…教則本によってこの辺りは違います。元来の文法的にはأناはいらないようなのですが、ただ、あちらでのインタヴューや討論番組では主語を付けるのが一般的であるような気もします。「「で、ここでポイントはね、أناの後にاسميが来ると、اسمياِを発音しないという事。だから、أَنَا اِسْمِيと言っても勿論通じるんだけども、正確にはأَنَا اسْمِي كَرِيمَةと言う訳」」…音便は整えた方が良いけれども、判らなければ必要以上に神経質にならなくても一応通じる、という事ですかね。まぁ、日本語にしても、ブロークンな英語にしても、それは同じ事で。
 「أنا اسمي كاروكو. ـ」「うん」「あ、今、僕、あの、“カローク”って思わず言いましたけど、これはほら、“カロク”って言うのと、ちょっと外国に行くと“karo:ku”とか言うじゃないですか。あれ、どっちで言ったらいいんですかね?」「ま、それは好き好きですよねぇ」「そうですか」「うん、勿論日本人だからわざわざ自分の名前、訛って言うのもなんだなぁって時は“カロク”って言えばいいし。で、“カローク”って言うと、それだけ時間が掛かるから、初めて聴く外国人には聴き取り易いですよね」「あ、そうか、親切なんだよね、そっちの方が」」…鉄道で駅名をアナウンスする合成音声では、訛っているものと日本語的に発音しているものと、2種類ありますね。ただまぁ、駅名に関して言えば、そもそもその駅名自体に疑問を感じるものも多いですねぇ。「国会議事堂前」とかは、訳しても良い気がするのですが。
 「「それからね、目上の人に名前を訊きたい時は、こういう表現をよく使うんです。الاسم الكريم؟ ـ」「アリスムル・カリ…カリーマ…?」「アハハ…、カリーマじゃなくてكريمなんですね。كريمと言うのは、“気高い”とかね、“高貴な”っていう意味があって、その、“高貴なお名前は?”,“気高いお名前は?”…、あの、日本語で“ご芳名は?”って訊くでしょ? その“芳”という漢字だと思って下さい」「ふぅん」「このكريمを女性形にするとكريمةになって、たまたまそれが私の名前なんです」「そんな高貴なお名前だったとは、知りませんでしたぁ!」」…日本人の名前でいえば「貴」とか「敬」といったもの。女性名ならば「貴子」等にあたるものでしか無いのですが。(^^;
 「「それと、“フルネームを述べて下さい”という丁寧な表現があります」「はい」「これはですね、الاسم الكامل من فضلك」」…先の表現と共に、亜語圏のホテル等で使われるものなので、覚えておくと良いです。
 

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金茶ism (2/3)  投稿者:加藤 義啓  投稿日: 5月17日(水)21時45分56秒
   
 「Aالاسم الكامل من فضلكِ. ـB「はい。كريمة موروكا السمني. ـA「あ、成程。フルネームでね。الاسم الكامل من فضلكَ. ـCالمؤمن محمد فخر الدين عبد الله. ـA「おぅ、長いねこれは。寿限無を思い出すような長さでしたね」」…いかにも落語家らしい反応です。そう言えば、المؤمن氏のフルネームがNHK講座で出て来たのは初めてではないでしょうか。
 「「これ、女性形だったら…、女性形っていうのはaの母音で読みますねぇ。最後にター・マルブータが付いてるんです。で、普段はター・マルブータって読みませんね。كريمةとかسيارة。ところが、“私の”って言う為にـِيを付けたら、このター・マルブータも、発音する。ま、ター・マルブータと言うかこのتの音を発音するという事なんですね。そうするとسيارةを“私の”と言う時は「サイヤーリー」では無くسيارتيとなる訳です。“あなたの”だったらسيارتك」…まぁ、難しく考えないで女性名詞、つまり語尾の発音がaならばt+接続人称代名詞にすれば、語弊はあるとは言え、とりあえずOKという事で。
 「「さあさあどうぞ、旅の方、ゆっくりしていって下さいね。まずですね、この金の急須で、金の湯呑に入れた、金のお茶をお飲み下さい」「おお、شكرا。うん、美味い。…ん? 何か歯にくっついたなぁ…」「ああ、それはですね、ふんだんに入れた金箔でございますねぇ。まさしくこれは、金のお茶でございます〜」」━━「شاي بالذهب」…花緑氏の落語には「そんな悪趣味なお茶…」と思いましたが、亜語にすると「そんなん飲めるかっ!!」って感じですね。(^^;;; 日本語で「金のお茶」と言ってもイメージするのは単純に落語中にあるように、金箔入りの金色のお茶でしかありませんが、بالذهبって…、金で作ったって…、おいおいおい。(^^;;;;
 アラブの風「「50年前あなたはオマー・シャリフを 見出しました」「オマー・シャリフなんかたいした事はない 平均的な俳優だ私はカメラマンや俳優を何百人も 発掘してきたオマー・シャリフから ハーニー・サラーマまでファーティン・ハマーマから ハナーン・トルクまで」」…早速出ました、شاهين節。「「おっしゃる通り 私はそう言いたかったんですよ」「じゃあそう言いなさい」「だって最後まで言わせてくれないじゃ ないですか」」…解に々々。「「あなたが求めている俳優と出会った時なぜ彼があなたの探している人だと わかるのですか?」「まず少なくとも1,2か月一緒に過ごす 私が彼らを好きになるまでね私は簡単に人を好きになる方だある程度利口であること まあまあの容姿 それからカリスマ性 輝いていること私が彼らと一緒に過ごしてたくさん話し それを見極める人生経験があるかないか それを見るのは時間がかかる」」…حقا 「「人と人とを隔てている鉄のカーテンを 取り除かねばならないからねつぎに彼らに演技指導をしテストするたいていはシェイクスピア とくにハムレットを演じさせるそうやって見極めるのだ好きか嫌いか 嫌いになったら 母ちゃんの所に帰ってもらう」」…آه、矢張り辛口ですね。
 

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金茶ism (3/3)  投稿者:加藤 義啓  投稿日: 5月17日(水)21時48分16秒
   
 「「あなたの映画における 女性の話に移りましょう女性を描く時のあなたの哲学は?」「女性の重要性を忘れるのは愚かなことだまず女性は民の半分を占めているし 私にとってはとても近い存在だ女性と結ばれた時 自分が本当に誠実であれば彼女は私の一部となり 彼女の意見は非常に重要なものになる妻は幸も不幸も分かち合うべき パートナーだ特に試練の時には彼女なしでは 私は落ち込んでしまう彼女が「連中がグズなんだからしようがな いわよ」「あなたはあなたのやるべきことを やればいい」「連中が間違っているということを 暴けばいいのよ」と言って慰めてくれる「女性が大切だ」と訴えるのも 私がやるべきことだ」「あなたは今 あなたを慰める存在として 女性の大切さを語りましたが…」「私の子供を産んでくれる存在でもある私たちがどんなに偉くなって 賞をもらっても新世代を産まなければ 仕方ないからね私たちは教養を積んだ新世代を必要と している でなければ悲劇だ」「新世代の話が出ましたが あなたのような勇気と想像性を持った新世代の映画人が育っていると 思いますか?」「だって私が育てたんだぞ 私は教師でもある映画学校などで教べんをとっているからね おまけによくしゃべるもちろん勇気を持った 私より優れた映画人がいる私はそれを恐れない だって自分の子供たちだからね」」…辛口なだけでは無く、氏は自らの弱さを認めているようです。そこに意外な面を見ると共に、強い関心を抱きました。「「ではアラブ映画の将来を 楽観しているのですね?」「アラブ人の将来にも 楽観しているよ」」…إن شاء الله! ـ
 「「これだけインタヴュー聞いてるとねぇ、巨匠の…映画を観たくなりましたけれども。日本で観られますか?」「日本では、えーと90年代に『炎のアンダルシア』が公開されたんですね。最近DVDにもなったらしいですよ」「へぇ、ちょっと観てみたいですねぇ」」…先週から、静かなブーム発生。
 アラブのお国ことばアンミーヤ「「“お名前は何ですか”って言い方なんですけれども、それは国によって、様々な表現があります。では早速、VTRで、観てみましょう」━━(シリア レバノン地域)「シュスマック?」━━(エジプトなど)「イスミク エー?」━━(湾岸地域)「エーシッスミク?」━━「どうですか? ちょっと、聴き取れました?」「うーん、まぁ、やっぱり早いですけれどもねぇ」「エジプトならばأسمك أيه؟ ـ」「イスミク エー?」「“名前は何ですか?”」「ほう…」」…これ、折角ですから、方言に於ける文法も、少しでいいので触れてもらいたいです。
 「「これねぇ、“カロク”ってほら名前の方を言いますけど、苗字で言うって事は無いんですか?」「アラブでは苗字だけを、言うという事は無いですね。だから、名前を言う時は、自分の名前を言うか、フルネームで言うか、どちらかですね。まぁあの、日本人の場合は呼んで欲しい名前を名乗るのが一番いいと思います」」…أسامة بن محمد بن عوض بن لادن(ウサーマ=ビン=ムハンマド=ビン=アワド=ビン=ラーディン)氏なんかの場合、自らبن لادن(ビン=ラーディン)を名乗っている為か、亜語圏の報道でも、名前ではなく、それが使われています。
 

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時系列 投稿者:加藤 義啓  投稿日: 5月18日(木)22時57分28秒D

 
 『ひぐらしのく頃に(竜騎士07/07th Expansion,ひぐらしのく頃に製作委員会,創通エージェンシー)
 通算第7話「綿し編 其の参 嘘」(※以下、チバテレビ放映分を元に感想記事を書いています)
 「「ボクと同じで、きっとどこかで迷子なのですよ」「ま、迷子いいねー。あぅー、お持ち帰り〜!」「ジイさんなんだろ? ボケちゃって、徘徊してるだけじゃないのか?」「村長さんは、お習字も剣道も教える、ハツラツとした方でございますわよ?」「じゃあどうしたんだ…? まさか…“オヤシロさまの祟り”にでも遭ったっていうのか…!?」「………」「………、…っ」━━昨日の昼過ぎ、村長さんは会合で神社の集会所へ出掛けた。そして日がどっぷり暮れた頃に、その会合はお開きになった。それっきり、村長さんの姿を見た人はいない。」…ここからは鬼し編とは明かな分岐と言えます。「村長さん」というキャラクターが登場したのみならず、その彼が行方不明になったという事で、事件は更に別の方向へと、既に進み続けています。
 「これで5年連続、“オヤシロさまの祟り”が起こった事になる。━━「祟りを信じるかしら?」「人間の仕業なら、雛見沢の誰かが犯人なんでしょうね」━━祟りなら、祭具殿に入った俺と詩音の筈なのに!?」…そう、ここも鬼し編との決定的な違い。言う迄も無く、この時点で時制は鬼し編を越えています。そして何より、5年目の“オヤシロさまの祟り”を圭一自身が見ているという事。
 「「それよりも…、お祭りの晩に何か悪い事をしましたか?」「……!?」「圭一…?」「………」」…当編では梨花も深く圭一に関わってくるようです。「「変な事訊いて、ごめんなさいです。忘れて下さいなのですよ」「……、梨花ちゃんっ!!」「…?」「(……、…言ってしまいたい…。でも梨花ちゃんは、あの神社の巫女さんで、禁忌を破った事を、一番許さない立場にある人間…)」」…圭一がこのように考えるのは、梨花が魅音達とは異なり、極めて年下であるという理由が大きい。キャラクター設定の必然性が強く存在している物語で、こういう流れは非常に好きです。
 「「…お祭りの晩…━━」「っ!?」「━━神社の祭具殿に猫さんが入り込んだそうです」「…ね、猫!?」「はい、猫さんです。にゃーにゃーなのです。猫さんは中を見て、怖くなってびっくり仰天。一目散に逃げ出して、がたがたぶるぶるにゃーにゃーで大変なのです」「そ、その猫さんは…、これから…どうすればいい…?」「みぃー?」「“猫さん”が、悪戯心で忍び込んだのを、“犬さん”が見てたんだ。…“猫さん”の処に、代わる々々々やって来ては、忍び込んだだろうって、問い質して来るんだ…!」「大丈夫ですよ。猫さんはボクが守ってあげます」「え?」「“何匹かの犬さん”が、きっと、勘違いしているだけなのだと思います。ちょっと大変ですけど、がんばりますですよ。ふぁいと、おーっ、なのです」「……」」…知っているのか知らずにいるのか、圭一を困惑させるセリフ。そして…「「…だけど…、“姉猫”はとても怒っています。“妹猫”が悪い事をしたので、とても怒っています」「……」「今日から部活は無しにしましょう」「ぇ?」「暫くの間、“姉猫”をそっとしてあげて欲しいからなのです」「(“姉猫”って、魅音の事か…?)」「…圭一? 村長さんを噛んだ勘違いの“犬さん”が、“猫さん”に噛付こうとしたら、知らせて下さいね」「…っ!?」」…否、明かに全てを知っているのではないかと恐怖に陥れる意味深長なセリフ。
 「━━俺はその夜、喩噺とはいえ、梨花ちゃんに洗い浚い話してしまった事を後悔していた。梨花ちゃんの話は不可解だった。それだけじゃない。まるで当事者のように詳しく語っていた…。」…くだんのセリフそのものは、鬼し編に於ける“オヤシロモード”のレナ達に比べれば何て事は無い。だが、その鬼し編があったからこそ、梨花のこの言葉はえもいわれぬ不安を観る者に与えています。
 「「もしもし…?」「詩音です」「詩音!? …その…、昨日は済まなかった、つい興奮して…。…俺も詩音も同じ立場なんだよな…。一方的に責めるような言い方して悪かった…」「後悔したなら許してあげます」「ぁぁ…」「これからはお互いに、何か気になる事があったら報告しあいましょう。私達は運命共同体なんです」「ぁあ、判った」「あの…、公由(きみよし)のお爺ちゃんが行方不明になったって…本当ですか!?」「ぇ、きみよし…? ああ、村長さんの事か。うん、どうやらそうらしいけど…、詩音は知らなかったのか?」「はい、どうしよう? 私、昨日村長さんにあの晩の事を打ち明けたんです!」「ぇっ!?」「私のせいですっ…!」「よせよ…! 詩音のせいじゃないよ」「いいえっ!! 私のせいなんです!! だって打ち明けてすぐなんですよっ!? その晩すぐに消えてしまってっ!! 話したから殺されてしまったんだ! 打ち明けたから殺されてしまった…! 話したから殺されてしまった…! してしまったから殺されてしまった! 打ち明けたから…殺されてしまった…!」「…俺も…、俺も…梨花ちゃんに話したんだ…!」ガチャンッ!「梨花ちゃんッ!?」」…嫌な想像をしてしまう圭一。
 「「おーいレナ、電話だぞ? 圭一くんって子から」「ん?」」…一瞬のサービスシーン。
 「「もう一度確認するね? 梨花ちゃんの家に電話したんだよね? それでどうしても繋がらないから心配なんだよね?」「ああ…、10分以上は鳴らしてたと思う…!」「梨花ちゃんの家はそんなに広くないの。沙都子ちゃんがいるんだから、気付かない筈無いし…」「…ぇ…!?」」…実は結構重要なセリフ。人物関係図をより詳しくする内容が含まれています。私も気にはなっていました。何しろ梨花も沙都子も、両親はいないのですから、その現在の家族構成がどうなっているのかは、重要なポイントです。
 「「…無い! おかしいよ」「どうした、レナ?」「梨花ちゃんと沙都子ちゃんは、いつもここに自転車を停めている筈なのに…」……「梨花ちゃーんっ!! 沙都子ちゃーんっ!! いるーっ!? 梨花ちゃん!! 沙都子ちゃーんっ!!」」…いよいよ彼女達の家、登場。
 「「鍵が掛かっている…」「2階の窓とかは!? 窓が開いているかもしれない!」「圭ちゃん、梯子!」「おうっ!」「…私、本家の方、見てくるね」「…本家?」「古手家の本家だよ。梨花ちゃんの両親が亡くなって以来、ずっと放置してあるそうだけど…」「ああ、そうか、梨花ちゃんの両親って…」「沙都子もだよ…。“オヤシロさまの祟り”って事で、両親が崖から落っこちて…。お兄さんの悟史くんもいなくなっちゃって…。それ以来、梨花ちゃんと沙都子は、ここで一緒に暮してるんだよ」「2人とも大変なんだな…」」…ここで家族構成確定。「「呪われてるんだよ…」「…え?」「“呪われてる”って言ったの」「なっ、魅音!?」「北條 沙都子はねェ、“オヤシロさまの祟り”を一身に受けた呪われた子なの! 悟史くんもたった1人の妹のあの子の為に、身を焦にして頑張っていたのに消されてしまったッ! 可哀想な悟史くん! 何て報われない悟史くん! あの子は呪われた子! あの子に近付けば、祟りで死ぬか祟りで消えるか! あの子に安らぎなんてあるものかッ! 梨花ちゃんが消えたのも、きっと沙都子の所為だよッ! 違いない違いない違いない違いない…!」」…モードの変わる魅音。そう言えば今迄、気にも止めませんでしたが、彼女は「梨花ちゃん」,「沙都子」と呼んでいた…!? 「「お、おい、落ち着けよ、魅音!」「違いない違いない違いない違いない…!」「魅ぃちゃん、圭一くん! 鍵、借りて来たよ!」「お、助かったね。…ね、圭ちゃん?」━━俺と知っている魅音とは…違う魅音がいるのかもしれない…。その時、初めてそう思った…。」…それだけで無く、瓜二つの姉妹がいるというの事が、より事態を把握し辛くしている。今、目の前にいるのは誰なのか!?
 「「…ぅぅっ、俺の所為なのかっ!?」「…圭一くん大丈夫…?」「俺が…全部悪いんだ…。…俺の所為で!」「…圭一くん…、もう子どもは家へ帰れだって」「…ぅぅっ…、…俺の所為で、消えてしまったんだ…! …ぅぅ…!」」…消失した梨花と沙都子。村長が消え、詩音の話が本当なのだとすれば、引金になったのは自分。何があったのかはともかく、要因の一部になっているのは避けられない。「「どうしてそう思うのかな、かな」「……」「圭一くんが、とても仲間思いだって知ってるから。だけど、レナは圭一くんの所為じゃないって知ってるよ。圭一くんは悪くないって、知ってる」「…っ!? し、知ってるって…(…俺は…レナに話して無いッ!)」「圭一くん、ひょっとしてレナも消えちゃうんじゃないかって思ってるのかな。だったら安心して。レナは消えたりしないよ、絶対に」「どうして消えないなんて、自信を持って言えるんだよ…!? …絶対なんて…!」」…レナは何を知っているのか。そして、消えた梨花も、何を知っていたというのか。
 「「梨花ちゃんと沙都子、どこ行ったんだろうな…」「富田豆腐店のお婆ちゃんがね、昨日、学校帰りに沙都子ちゃんがお店に寄って、お豆腐を買って行ったのを覚えてたの」「豆腐?」「うん。昨日、梨花ちゃん家では、ガス台にお鍋が掛けてあって、その中に、お味噌汁が入ってたの」「それが何だって言うんだ?」「お味噌汁のお豆腐って、最後の最後に入れるんだよ。つまりお料理していてた梨花ちゃんは、お夕飯の直前まで、あそこに立って料理していた事になるの」「…!?」「炊飯釜の中も見てみたの。2人分のご飯が炊けていた。冷蔵庫の中には、手付かずのおかずが何品かあって、みんなラップがされていた…」「…えーと…」「ラップって、食べ残しとかを取っておく時にするものだよね? どういう事だと思う…?」「…えと…じゃあ、夕飯を食べる必要が無くなって…とか…?」「それも突然にね。前以て判っていたら、お料理なんかしたりしない」「ぇ?」「いなくなったのはお夕飯の出来た後…、…たぶん7時くらい」「そんな時間にどこ行ったんだ?」「覚えてるかな、卓袱台の上にお醤油差しなんかが置いてあったのを」「…え…?」「お醤油の小瓶ね、空っぽだった。流しの下を探して見たら、いつもそこに置いてある、醤油の大瓶ごと無くなっていた」「どういう意味だ…?」「ここからは想像だけど…、…近所に醤油の大瓶を持って、分けて貰いに行ったんだと思うの。沙都子ちゃんは、梨花ちゃんがいつまで経っても帰って来ないから、醤油を分けて貰いに行った家に、電話を掛けた。━━「梨花がそちらにお邪魔していませんこと?」━━相手はこんな感じで答えたんだと思う。“うちに食事の用意がしてあるから、沙都子ちゃんもいらっしゃい? 梨花ちゃんはもう食べてるよ”…」「…じゃあ…、梨花ちゃんはどこに醤油を貰いに行ったんだ?」「ぅぅ。…レナの推理はここまで。飽く迄想像だから…」」…お馴染、重要なセリフの全文写し。ちなみに圭一が見ているものは醤油差しだけ。尚、その隣にあるラー油の小瓶と思わしきものも空の様子。ただ、もしレナの言っている、現場状況が正しいのであるとすれば、レナの推理が当たっているかどうかは別として、時間帯はほぼその辺りであろうとは推測できます。
 「「前原さーん! どーも」「…どうして圭一くんに警察の人が?「…俺は犯人じゃない」「そんなの知ってるよ」」…重要参考人であるのは違わずとも、鬼し編では被害要注意者、当編では容疑を掛けられてもおかしくない存在。少なくとも圭一は、自らが疑われてもおかしくないと考えている。否、犯人では無いにせよ、自分が事件のトリガーになっているのは疑いようも無いと捉えている。面白い。非常に興味深いのは、それぞれの人物の立場が、より複雑化しているという点。特に圭一は、容疑者であるのみならず、勿論、同時に狙われるに値する人物でもある。しかも、鬼し編以上に…!
 「「俺を警察に連行するんですか!?」「いえいえ。立ち話も何ですから、クルマの中でお話しようってだけですよ」「…で、捜査の方は、どうなってるんです!?」「捜査? 何のです? 最近はいっぱい有り過ぎてどれの事やら」「全部です…!」「あああ、全部ねぇ…」」…圭一にとって大石が敵なのかどうかはまだ判らない。ただ、明かに圭一の身を案じ、圭一の側に付いていた鬼し編の大石に対して、こちらでは、圭一も含めた雛見沢の人間からは煙たい感じのする存在になっています。キャラクターの描き方は、性格も何も全く変わってはいないのに、展開が異なるだけでここまで印象が変わるものなのか。「「富竹さんと鷹野さんの件は、恥ずかしながらさっぱりです」「…村長さんの方はどうなんですか…!? 何か手掛りはありました!?」「足取りは摑んだんですがねぇ? 行方不明になった一昨日は、朝一で鹿骨市の某大学病院の肛門科に、お忍びで行っています」「…肛門科?」「ええ。家族にも、誰にも内緒でねぇ。プライドが許さんのでしょう、肛門科だなんて。…で、帰り道、電車の事故があったようで、家に帰ってすぐ神社の会合に驅け込んだそうです」「(…ぇ?)」「どうしました? 何か引っ掛かります?」「ぁぃゃ…」━━「昨日、私、打ち明けたんです! 公由のお爺ちゃんに!」━━「(それはいつだ!?)」━━「じゃあ、言いますね? 夕べ、富竹さんと鷹野さんが死んだそうです」━━「(…村長さんがいなくなったのは一昨日。詩音が鷹野さんと富竹さんの事を聞いたのも、一昨日の朝の筈。でも村長さんは、朝一に誰にも内緒で病院に行っている…)」━━「昨日、私、打ち明けたんです!」━━「(詩音はいつ打ち明けた…!?)」」…この回想で言う処の「昨日」とは、圭一が梨花に話した日の時制で、つまり梨花達の消失した日の時制に於けるもの。従って現時点を基点とすると「一昨日」にあたる。その上で整理すると、詩音が村長に話した日と、その村長が消えた日と、詩音が鷹野と富竹の死亡を知った日と、その死亡を詩音から圭一が聞いた日は同じ。その電話は、時間は明らかではありませんが夜のようなので、時制的には村長が消えた後であろうと推測される。従ってその電話よりも先に、詩音は村長に話している事になります。ちなみにそれらの日は綿流しの翌日でした。「「前原さん? …いいですか? 私は別にあなたが犯人だなんて思っていません。あの晩、あなた達4人があの祭具殿に忍び込んだ事は知っています。次の日には、もう噂になっていましたからねぇ」「……!」「それ自体は不法侵入として問われるべきですが…、問題はそんな事では無く、そこに何があったかなんです。忍び込んだ人間が次々と犠牲になるような“何か”…」「大昔に使った拷問道具が沢山仕舞ってありました」「それだけ?」「はい、それだけです」「口封じをされるような、とんでもないものが隠してあったんじゃないですか?」「あいや、ほ、本当に…、他には何も…」「ふぅん…、では、あなただけが見なかった“何か”があったのか…」「え?」」…圭一だけが見なかった、或いは、圭一も見たが、事前知識の無かった圭一にはそれが判らなかった、とか。既に基礎概念としてあった富竹達には、それは“それ”を裏付ける意味を持つものだった、という可能性も。「「私が知りたいのは、あなただけが無事で、他の3人が被害に遭った。そこにどんな違いがあったのかって事なんです」「ちょっと待って下さい、あなただけがって…、他の3人って、どういう意味ですか? 鷹野さんと富竹さんと…」「ハッハッハ…。ですから鷹野さんと富竹さんが死に、園崎 詩音さんが失踪しました。あなただけが、無事に今日まで過ごしているんです」「…し、詩音が失踪!?」」…ここで注意しておく点が幾つか。大石は梨花や沙都子の事には一切触れていない。また、大石のこの口調は、圭一が詩音の失踪を知らないという事を読んだ上で嘲笑しているようにも受け取れるのも気になります。加えて、「一昨日」、即ち祭りの翌日、図書館で圭一と出会った時点で、大石はそれらの事件を既知であったのかどうか。これは非常に重要なポイントです。何故ならば、その図書館で圭一と詩音(少なくとも圭一はそう思っていた)と話しているのを見ているのだから!
 「トゥルル…ガチャ「もしもし…」「…あ、圭ちゃんですか? 私です、詩音です」「(……)…聞いたか? 梨花ちゃんと沙都子の件」「ええ。結局あの後、どうなったんですか? 見付かったんですか?」「…見付からなかった…」「圭ちゃん…、どうか気を落とさないで下さい…。ぅっ…ぅっ…」「…(受話器の向うの“こいつ”が、完璧に詩音であればある程、恐ろしさが募っていく…。こいつは詩音じゃない。こいつは一体、何者なんだ…!?)…いつ…、いつ…打ち明けたんだよ…」「…ぇ…?」「村長さんは、痔を患っていて、病院にかかっていたのを知ってるか?」「痔だったのは知っています。座る時とか、つらそうでしたから…」「じゃ、どこの病院に通ってたかは…」「ごめんなさい。それはちょっと知りませんけど…、でも圭ちゃん…、それが一体何の…?」「…っ…(…詩音は病院を知らない! という事は、病院まで押掛けて行って打ち明けるなんて事は不可能だ! 村長さんが帰って来たのは、電車の事故でギリギリの時間! 会合に間に合う為には、詩音の打ち明け話に付き合ってる時間は無い筈…!)…詩音はいつ村長さんに打ち明けたんだ?」「圭ちゃん? 何でそんな事を?」「朝に村長さんを摑まえるのは無理だ。…詩音も一緒に会合に出たのか? …いや! それは有り得ない。…だって……園崎 詩音は……綿流しの翌日失踪したんだッ!! …〜〜っ…」「…ぅっ…うっぅっ…」「頼むっ! 俺の言った事が間違ってるならそうだと言ってくれ! 詩音! 頼むからっ!!」「…ぅっ…うっぅっ…」「詩音! お前は村長に会ってなんかいないんだ! もし会ったとしたなら、村長が会合を終えた後! 即ち失踪する直前! 若しくは……失踪してからしか有り得ないんだッッ!!」「…ゥフフフ…、…アッハッハッハッ…!!」「……!!」プツッ、ツーツー…」…綿し編の恐怖、遂に最高潮。一気にテンションは旧編を凌ぐ勢いに。
 さて、当編の、祭りの日以降の流れを整理してみましょう。祭りの日を基点1日目として表に纏める。ただし、魅音や詩音は圭一の認知によります。━━
 
 1日目(祭りの日)(※「綿し編 其の弐」はここから始まる)
  夕刻頃     圭一、祭りの準備から開放される
          詩音、圭一と会う
          魅音、麦茶を圭一に持ってくる 詩音・圭一に会う
          富竹・鷹野、圭一達の処に現れる
          大石、上記の者達の処に現れる 去る
          詩音・鷹野、事件について語る 魅音、去る
  夜       梨花、演舞をはじめる
          詩音、梨花の演舞を観る圭一を森へと誘う
          富竹・鷹野、祭具殿へ
          圭一・詩音、富竹・鷹野がそれぞれ接触
          圭一・詩音・富竹・鷹野、祭具殿内部へ
          梨花の演舞終了 祭りの解散
          圭一・詩音・富竹・鷹野、祭具殿を出て社の石段へ
          大石、これを目撃?
          圭一・詩音・富竹・鷹野、解散
          圭一の処へレナ・魅音・梨花・沙都子が来る
          圭一達解散 魅音、圭一に追求
          この頃、富竹・鷹野の死亡推定時刻
 2日目
  朝       村長、病院へ出掛ける
  昼頃      魅音、圭一に改めて追求
          前後してこの頃、鉄道事故発生
               直後、村長、神社の会合へ急行
  午後      詩音、圭一に電話 図書館へ呼び出し
          圭一・詩音、図書館にて会う
          大石、図書館にて圭一・詩音と会う 詩音、去る
          大石、圭一と話す 追求 大石、去る
  夕刻      神社の会合解散
          この頃、村長の失踪推定時刻
  夜       魅音、村長の捜索で徹夜
          詩音、圭一に電話 “富竹・鷹野の死亡”
 3日目(※「綿し編 其の参」はここから始まる)
  午前      圭一達、教室にて消えた村長の噂話
  昼頃      圭一、梨花と話す “猫の話”
  夕刻頃?    沙都子、豆腐を買う
  夜7時頃?   この頃、梨花・沙都子の失踪推定時刻
  夜       圭一、自室にて“猫の話”を後悔
          詩音、圭一に電話 “村長に話した”
          圭一、梨花に電話 不通
          圭一、レナに電話 “梨花が電話に出ない”
          圭一・レナ、合流 間を置いて魅音も合流
          圭一・レナ・魅音、梨花の家に到着
          レナ、本家へ 魅音、変貌
          レナ、村人達と鍵を持って戻って来る 魅音、正気
          圭一達、梨花の家の中へ レナ、室内を物色?
          村人総出で梨花達の捜索開始
          圭一、苦悩 レナ、圭一を慰める
 4日目
  朝       圭一・レナ、登校 レナ、推理を披露
          大石、学校前へ
          圭一・レナ、学校前に到着 大石と会う
          レナ、校内へ
          圭一、大石と話す “詩音の失踪”
          魅音、登校せず?
  夜       詩音、圭一に電話 “いつ打ち明けた!?”
 
━━ここまで表にして改めて気付くのは、実は4日目は、詩音であれ魅音であれ、どちらとも圭一は会っていないという事。
 

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和音  投稿者:加藤 義啓  投稿日: 5月18日(木)23時24分39秒
   
 2006年5月18日。
 【2006年5月17日に届いた“迷惑メール”内訳】
 英語圏スパムメール 358通、1437.31KB。
          (▲ 19 ▲ 19.42)
 日本語スパムメール  39通、 243.99KB。
          (▽ 6 ▽ 130.75)
 
  5月18日(木)22時57分28秒
 

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流行  投稿者:加藤 義啓  投稿日: 5月19日(金)22時39分46秒
   
 2006年5月19日。
 【2006年5月18日に届いた“迷惑メール”内訳】
 英語圏スパムメール 306通、1191.01KB。
          (▽ 52 ▽ 246.30)
 日本語スパムメール  33通、 266.14KB。
          (▽ 6 ▲ 22.15)
 
 本日のネタスパム。サブジェクト名「お疲れ様です」、本文抜粋「お疲れ様です。こんなメールが届きました。最近また流行りだしているようですね。↓↓人妻企画:出会い依存の若妻」…流行ってるよーですな…。(疲)
 

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ドラえも〜ん  投稿者:加藤 義啓  投稿日: 5月19日(金)22時42分12秒
   
 『XXXHOLiC(CLAMP講談社Production IG,アヤカシ研究会,TBSBMG JAPANキッズステーションムービック,パイロテクニスト)
 第七話「アジサイ」
 「「…で? …泣きながらうちにやって来たのね? のび太くんみたいに」「泣いてませんッ!」」…他社ネタ、他局ネタが平気に出て来るアニメだなぁ…。
 「「ちょっと! 何でスノコの上に座らなきゃならない訳!?」「湿気対策よ」」…意味があるのかなぁ…。
 「「…で、ウチの四月一日に何のご用?」「“ウチの”ってどういう意味だ…」「やって欲しい事があるの…!」「それは、ウチの四月一日でなきゃ、出来無い事?」「そうよ」「だから“ウチの”ってどー言う事ッ!?」「いいでしょう」「って勝手にッ!」「…でも、対価が必要よ」「どれくらい?」「勿論、それに見合う程の」「だから何で侑子さんが交渉してんだよッ! 働くの俺なのにィィィッッッ!!」ガンッガンッガンッ!」…画面のフレームに頭を打ち付けるなんてネタもアリなのか、このアニメ。“ウチの”をわざとらしく強調している侑子もイイ感じです。
 「「…で、泣きながら来たか。のび太みたいに」「泣いてねェ!」」…同じ事を。百目鬼、面白い。(^^;;
 「「…で、泣きながら来たんだ、のび太くんみたいに」「泣いてないよぉ。…アホな事、ひまわりちゃんに言うなッ!」」…またかよッ!(^^;;;
 「「でもどうしたの急に」「ああ、あの…ちょっと…えーと…ぁぁ…」「九軒が身に付けているものが欲しいんだ」「ぬわっ、な、直球なっ!!」「…私の?」「ああ」「(はっ、この状況ってッ!!)」「何でもいいの?」「おう」「何かこう、告白っぽくねーかっ!? おいっ! いやーだー、ひまわりちゃーんッ!!」「…これでいい?」「…これでいいんだよな?」「いやだーッ! ひまわりちゃんと百目鬼の奴がいい雰囲気なんてーッ!!」」…自分で言わないから。自業自得である。
 「「ひまわりちゃんは誰にでも優しいんだからなッ! お前だけじゃ無いんだからなッ!」「その理屈でいくと、お前だけでもねえな」「ぬ…!」」…ご尤も。
 「「ここだな…」「…。……アジサイ…、だよな」「…でかいな」「アジサイってこんなにでかくなったけ? おまけに、このアジサイ、赤い」「薄紫やもうちょっとピンクなのはうちの寺にもあるが、ここまで赤なのは見た事ねえな」」…でか過ぎです。っていうか、こんな大きなモノがあったら誰も気が付かないなんて事は…。
 「「…ん?」「…うっ…うっ…ぐすぐすっ」」…「お女中、顔を上げて下さいな」彼女が顔を上げると、なんとのっぺらぼう…じゃありません。
 「「…ダメ…連レテ言ッテハダメ…」「やだっ! お兄ちゃんと一緒に行くんだもんっ!」「…オ願イ……ソノ子ヲ連レテッテアゲテ…」「でも…、今、連れてっちゃだめって…!」「行こう、お兄ちゃん!」「…ダメ…ソッチハダメ…」」…特殊音響が非常に面白い。
 「「……、…気持ち悪くなんか無いよ…。…一人でずっと、偉かったね…」」…不思議なホラー。
 「「こんな事になってるんじゃないかって行ってみたら、四月一日が消えてから、私があそこに着くまで、百目鬼くん、雨の中ずうっと、傘も差さずにアジサイの下を掘ってたのよ。四月一日が埋まっちゃったんじゃないかと思って…」━━「………」「物理的にアジサイの下って訳じゃないから、掘ってもいないわよ」「…どうすれば、いいんですか」「リボンを持ってますね。四月一日がもう1つのリボンを持ってるなら、それに気付くかもしれない。それまで、ずうっと待ってられる?」━━」…侑子を通じて知る百目鬼。
 「「これ、祖父が使っていたものです」「うん。これで十分よ。リボンの事を教えてあげた対価」」…つまり、百目鬼は対価を支払って、四月一日の蘇生をした、という事。ここまで来ると流石に百目鬼には顔が上がるまい。
 「「どうして私が人間を助けなきゃならないの?」「…?」「私が助けたかったのは、アジサイよ。あのアジサイは聖花なの。雨を司る者の眷族よ。今はもう数少ない貴重な清浄なもの。その子どもと同じね。それが死体の血で赤くなってしまって、困ってたの。死体の汚(けが)れは、聖花には猛毒だから!」「だったら女の子は…」「関係無いわ」「…でも…」「…人間は尊きものを助けないのに、…何故、尊きものが人間を助けなければならないの?」「………」」…これが話の肝ですか。解に…。
 

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詩音ではありません(何)  投稿者:加藤 義啓  投稿日: 5月19日(金)23時09分42秒
   
 『冤罪(郎猫儿)、「Ending ①」クリア。特に誰と結ばれる訳ではありませんが、再々審で無罪判決が出る処まではほぼ「Ending ⑤」(ルスカGood)に同じ。無罪判決後に親の元へと帰るという話で、ある意味、本当のエンディングかもしれません。ミュカのその後も判明。遺体で発見。うわぁ、やっぱりこれって鬱ゲー?(苦笑) ただ、“氷のように死に眠る美少年”というモティーフは確かに美しい(→サンプルスチル)。BLらしいとも言えるかも。
 続いて「Ending ⑧」クリア。デューラの性奴として獄中を過ごすというもの。尚、選択肢はリスタート後、徹底的に選んでいない側、つまり、全てルスカルートとは異なる方を選びました。う〜ん、デューラはスカネタが多いなぁ、女性ユーザーには不評らしいですね。(苦笑) まぁ、それは置いとくとしても、色々と微妙というか、もうちょっとこういう展開に出来無いかなぁ…というような部分が幾つか。例えば針プレイ。包帯で縛って行ったり(→サンプルスチル)と、“痛い系”好き向けのポイントは押えているのですが、責めが今一。メスを使って脅すとか、次々とネタを持ち出しているのですけれど、殺傷には到らないまでも、もう少し強い責め方が出来る気がします。…って、そこまでやると女性ユーザーがヒき過ぎるのかな…。(^^;;; ちなみに「Ending ⑧」は「Ending ⑩」と同様に、「Option−EVENT」(所謂“思い出モード”)には回収されないので、汎用スチルしかありません。猿轡とか、萌えではありますが、そこで演じられているプレイそのものに関しては、文章を読んで脳内妄想してくれ、という作り方。まぁ、賛否はあるだろうなぁ…。
 更に続いて「Ending ⑩」クリア。これはたぶんバグ、というか、ナンバリングの誤り。脱獄による射殺Endと同じ番号ですし。内容は「Ending ⑧」の最後の選択肢により分岐したもの。矢張り「Option−EVENT」で回収出来ません。医務室でヴァルイーダエバの話を聞き、ここが冤罪によって送れ込まれ、殺される施設である事を悟る。その後、エバが殺され、ヴァルイーダも死ぬ。次に殺されるのは自分。そんな中で、最早、生きるのを諦め、早く殺して貰おうとさえ望み、次に生まれてくる時はもう人間にはなりたくないと祈る。雰囲気としてはサウンドノベルを思わせます。こういう表現になってしまうと、もうえっちゲームではないですね。否、私はこういうのも好きですが。
 そして「Ending ③」(シオンGood)クリア。大団円という意味でのEnd。エバやヴァルイーダ,イオジョゼもが解放。シナリオ的には、まさにBL。声とキャラのイメージがちょっと合わないのが残念ですが、シオンの優しさ、かっこよさに、もうメロメロですぅ。(←完全に腐男子思考に入ってます…) 隠れキャラなんですけれどもね。実際、シオンとのイベントの殆どは絡みなぞ無く、キスシーンが中心(→サンプルスチル)。えっちは1回あるものの、これまた甘々〜な感じ(→サンプルスチル)で、本作に於いてはかなりベクトルの特異なものと言えます。掘の中での男の子同士の友情って感じ〜? でも、そこに到る迄には身体ボロボロになる激しい責めもある訳で、そこは矢張り『冤罪』ならでは。そんな後でシオンのあんな場面を見せられたら、これはもう「好き!」って言うしかないでしょ、BL思考のある輩ならば。(苦笑) ちなみにエンディングのスチルのイオがまた、めっさかっこいいですぅ。(爆) あと、余談ですけれど、某処で使っているハンドルが相手の名前ってのは、また、変な感じですね。(^^;
 

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観ても死ねません(謎)  投稿者:加藤 義啓  投稿日: 5月19日(金)23時12分26秒
   
 OVA『冤罪 自由と解放を求めて…(郎猫儿(ランマール),ウィル,由良,ゆうま,アニメアンテナ委員会,ADONIS,ジャパンホームビデオ)、感想。
 原作である『冤罪(郎猫儿)のルスカルート及びシオンルートをクリアした事ですし、そろそろ解禁しても良いだろう、…という事でいよいよ視聴。
 出来はと言うと…、う〜ん、微妙なんだよなぁ…。作画は前編である『冤罪 ギルディアスの陰謀(同)よりもよく描けています。また、色々な意味で手間も掛かっている。ただ、原作をプレイして思っていた、「この内容を30分に収められるの?」という不安は的中。早い話が、展開が早いのです。また、その神速展開を実現する為に、18禁アニメとしては失格なくらい“使えません”。多少とは言え、前編よりも作画が良いのに、えっちシーンが“使えない”というのはひどく勿体無い気がします。否、“使えない”と言うと語弊はありそうなのですが、前編のテンション程では無いので、ちょっと消化不良かな、という感じ。
 ただ、評価したい処もあります。30分の間に、原作の各々のルートやイベントに鏤められた本編の伏線を含める為に、単に構成を変えるだけでなく、原作ゲームとは異なり、他のキャラクターの視点をも描き込んでいる点です。特に中盤のルスカの調査シーンや、終盤のギルディアスミュカのエピソード。ルスカの場面は原作でもルスカのセリフとして語られますが、短いカットとは言え、ちゃんと各地を調査するシーンを描いています。当然、調査シーンなので場面が次々と出て来る訳で、背景枚数も多く、場面によってはモブもある。それを紙芝居で無く、きちんと描いたというのは評価していいと思う。原作でも登場しなかった場所が画になっているのはちょっと嬉しいですね。ギルディアスとミュカに関しては、原作とは若干違う構成で辻褄を合わせていますが、矢張り原作とは異なり、ここではギルディアス視点で描かれており、興味深いと言えます。
 私にとって「しまった」と感じたのは、どうやらこのOVA、全体の伏線を整える為にヴァルイーダの場面を多くしてあり、その結果、まだ原作コンプリートをしていないので憶測でしかありませんが、ヴァルイーダルートを描き込んでいるらしい、という処。まぁ、伏線そのものは他ルートでも出て来るので、ネタバレという程では無いのですが。
 当初はルスカGoodをクリアしたら観てしまおうかと思っていたのですが、シオンルートを終えてからで良かったのは、ラストで主人公ガイズを含めた彼らの後の姿が描かれている事。ただし、OVAにシオンは登場しないので、ガイズが1人でサラダを抱えています。(苦笑) 原作では助からないベルベットも解放され、なんと舞台芸人になっているのが笑えます。(^^;; 私ならずともユーザーは皆、突っ込んだのではないでしょうか。(笑) ちなみにベルベットは意外にも女性ユーザーに人気があるようなので、OVAでやっと救われた、という処でしょうか。
 総評。今回はキビしいです。おまけで40点。演出的に面白いし、幾つもの伏線を30分という短い時間の中でよく再構成し、表現しているとは思います。でも、いかんせん展開が早過ぎる。えっちも前編に比べて希薄過ぎる。無理を承知で言わせて貰うならば、前後編の2巻構成にせず、3巻に分割すれば、それぞれに於いて程よく物語を進め、且つ、それぞれの巻の濡場もバランスの良いものになったのではないかと。…まぁ、シェアの少ないであろう、18禁BLゲーOVAという意味では頑張っているだろう事は確かでしょうけれども…。
 あとね、出来れば前編と同じパッケージ仕様にして下さい…。2巻構成なのに前後編でDVDの取り出し方が違う仕様になっているというのは戸惑います!(汗)
 

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『ローザリウム』レヴュー  投稿者:加藤 義啓  投稿日: 5月20日(土)23時38分38秒
   
 2006年5月20日。
 【2006年5月19日に届いた“迷惑メール”内訳】
 英語圏スパムメール 316通、1336.75KB。
          (▲ 10 ▲ 145.74)
 日本語スパムメール  31通、 307.36KB。
          (▽ 2 ▲ 41.22)
 
 『ROSARIUM −繋がれた少年−(OPTiMビジュアルアーツ)、初回プレイ。「置物エンド(エンド2)」、クリア。CG回収率41%。このEndに対するコメントは後述。
 女性向けBLゲーのコーナーに並べてありましたが、はっきり言います。これは男性向けです。幻想華 美影女史のような方ならばともかく、多くの女性ユーザーの嗜好に合うとはちょっと思えません…。(汗) 第一、BLゲーとはちょっとベクトルが違いますし…。
 一言で言えばショタ調教モノ。実用一辺倒な作りと言ってもいいかもしれません。序盤こそ大した事はありませんが、それを過ぎたら、これでれもかという程のテンションの高さでありとあらゆる嬲りが繰り広げられます。ショタになって犯される妄想好きは絶対に買い。(笑)
 ただ、気になる点は幾つかあります。まず、絵が微妙。こういう絵柄が好きな人もいるとは思いますが、女性ユーザーは勿論、男性ユーザーの多くも、少年キャラはもっと男の子っぽく描いたものの方が好きなのでは…? ショタコミックバブルが始まった頃はこういう「女の子におちんちんを付けたような絵」が主流でしたけれども、今はだいぶ住み分けがされてきている。そういう意味では、今一つ食指の動かなくなる人もいるのではないでしょうかね。非ショタ属性へもシェアを拡げる目的であるならば理解はしますが…、余り賢明では無いような…。
 また、ヴォイスも…な感じです。このゲームの特筆すべきシステムの一つに「ツインボイス」があるのですが…、この「ツインボイス」とは、主人公の少年であるルカ(名前変更可能)の声を、男性と女性の2種類から選択出来るというものです。これは非常に意義の有るシステムで、加藤のように「男性キャラは少年であっても男性声優でなければだめだっ!」という者もいれば(笑)、「否、中の人は女性でないと萎える」という人も結構います。これはユーザーの性別を問わず見られる現象です。なので、男女両方のヴォイスを収録し、選択可能にしてあるというのは、コストも掛かりますし、ユーザー側から見て評価に値するシステムです。…なのですが、問題はその声色が微妙だという処。いかんせん、前述のように男の子キャラが「おちんちん付けたロリ」な感じなので、男性声優のものでは今一、合わない。かと言って男性声優慣れしている加藤のようなユーザーですと、女性声優の声にはリアルさが感じられず、かえって萎えるというパラドックスが起きてしまいます。(苦笑) ちなみに私は結局、男性声優でプレイしました。(^^;;
 先に書いたようにテンションはめっさ高いです。しかも文芸,ヴォイス、共に伏字はありません。…ぅぅぅ、男性声優にこういうセリフを喋らせるのって、すっげぇ萌えだ…。(滅) なんか、自分が言わせられているような感覚に陥ります。(死) キャラクターも前述のように評価は分かれるかもですが、扱うネタのテンションが高いので、構図も同様にテンション高いものが揃っています。
 もともと(受)な加藤ですので、お気に入りなイベントばかりなのですが(爆)、今回のプレイで最も萌えだったのは「電気でお仕置き」イベントでしょうかね。あそこも含めて全身に鰐口クリップを挟まれて電流を流されるのみならず、最後は局部にスタンガン。うゎーひ、この企画を書いた人は男性ショタを判っているなぁ。(笑) これでもっと主人公に悲壮感や絶望感が漂っていれば尚良いのに。(死) もっとも今回のプレイでの結末は、主人公をどん底に陥れる展開があって、これに関しては結構良い感じ。
 「置物エンド(エンド2)ですが、…まぁ、こういうネタに於ける辻褄の合わない点(どうやって生かせているのか、食事等はどうしているのか、等の問題)は突っ込むと白けるので無視すべき。苦しくもイケない状態が続くというのも好きですが、それ以上にこういうネタも良いと感じる辺り、やっぱり男ショタって、ナルシシズムの一つだなぁと思わせられます。
 客観的な評価としては、微妙。でも、加藤的には神ゲー。(爆)
 

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2006年05月21日 → 2006年05月25日



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