KATOO!式貧乏クリエイター


 第2回目の今回は、前回作った人の顔に、耳を付けてみたいと思います。耳だけに1回分まるまるかけて解説するのかと思う方もいるかもしれませんが、細かい模様を作ったりする作業は、なかなかどうして、顔全体を作るのと同じくらいの手順がいるものなのです。


 まず、視点を上から見た画面にします。『六角大王』は左右対象のオブジェクトを作るインターフェースになっていますので、片方の耳だけを作り、もう片方は対称図形として自動に作ってもらえます。ここでは左耳、画面では右側になりますが、こちらだけを使ってモデリングを進めていきます。
 大雑把に、耳の輪郭を描いてしまいましょう。こうした、落書き感覚でモデリングできるのが、『六角大王』の最大の特徴ですね。
 

 
 丁寧に輪郭を描いたならば別に構わないのですが、ここはやはり、もう少し、きれいなラインを作りたいですね。
 耳らしい曲線に整えていきます。このとき、あまりワイヤーを分割しないように注意しましょう。できる限り頂点を移動させて丸みを作り、どうしても必要な個所だけ分割するようにします。この図のワイヤーフレームも、ちょっと頂点が多かったかなぁ……。まぁ、いいか。(笑)


 延長コマンドを使って持ち上げます。このコマンドは、斜めの位置に新しいワイヤーができるので、垂直の位置に整えましょう。厚さは適当で構いません。あまり薄いと作業がしづらいので、まぁ、この程度がいいですね。
 位置を整えたら、コマンドによってできた個所のグループ化を解除します。
 

 
 更にもう一度、延長コマンドを使います。今度作られたワイヤーは、一旦垂直位置に整えたら、上から見た画面にして引き伸ばしコマンドで、若干小さめにします。その後、高さをオリジナルのワイヤーと、ほぼ同じ処に整えます。神経質になることはありませんが、オリジナルよりも低い位置にはならないように気を付けます。
 グループ化を解除することをお忘れなく。


 上から見た画面にして、図のあたりのワイヤーを分割し、このような三角形を作ります。
 

 
 この部分をもとに、耳の模様を作ります。フリーソフト版『六角大王』では、精巧な模様を作るのは困難なので、図のような一筆書きの図形でよいでしょう。また、この模様は、比較的モデリングしやすい形だと思います。


 耳たぶの、福耳の感じを持たせる為に、少し直してみました。
 

 
 耳の模様になる頂点で、対角になる個所を、各々ワイヤーで結びます。そして、それらのワイヤーを2分割します。
 図ではよくわかりませんが、ワイヤーの中心辺りにドットを作っています。


 そのドットをそれぞれワイヤーで結んでいきます。これが耳の模様の溝になります。
 このワイヤーを一旦グループ化したら……
 

 
 中心辺りの高さまで落とします。やはり、それほど神経質になる必要はありません。ただ、落とした後に、上から見た画面にして、位置を整える事は忘れないほうがいいですね。
 それから、グループ化したワイヤーを解除します。


 分岐した溝も同じように作ります。また、溝の突き当たった部分も、対応する頂点と結びます。
 う〜〜ん、ちょっと三角ポリゴンが多すぎるかなぁ……。
 

 
 耳の模様の、山になっている部分も、それぞれ対角となる頂点同士をワイヤーで結んでしまいます。


 面を貼ってみましょう。大雑把ですが、耳の形が見えてきましたね。
 

 
 表面になる部分のうち、まだポリゴン面の貼れていない個所を、適当にワイヤーで結んでしまいましょう。なるべく少ないポリゴンで済むように心掛けます。また、四角形も、できる限り正方形に近いようにすると良いでしょう。
 面を貼ると、図のようになりました。


 裏側を作りましょう。
 とりあえず、適当な対角になる頂点同士を1組探して、ワイヤーで結びます。
 図がわかりにくい!?仕方ねーだろ、この角度でないと、ワイヤーすら見えなくなってしまうんだから。(苦笑)
 

 
 この対角線をもとに、図のような感じに裏側を閉じてしまいます。一部、大きな穴があいていますが、これは顔本体にくっつける部分になります。


 全体を、耳にふさわしい薄さにします。また、適当に高さを上げ下げして、自然な形にしていきます。
 そんなに本物の耳に忠実にしなくても構いません。なんとなくデコボコに、なんとなくフニャフニャに見えれば、まぁ、良いと思います。
 

 
 耳のできあがりです。
 片方だけを範囲指定して、グループ化し、コピー。そして一旦保存して、閉じてしまいましょう。


 いよいよ顔本体と結合させます。
 前回の顔のオブジェクトデータを読み込み、その上で、クリップボードにコピーしてある耳をペーストします。
 

 
 耳は片方単位でグループ化しておいたので、顔と交差しても、単独の固定したオブジェクトとして操作できます。大きさと角度を調整しましょう。そして、結合させる位置も決めます。


 耳のグループ化を解除します。
 そして、実際に結合したときに隠れてしまう部分のポリゴンを削ります。具体的には、隠れる頂点を構成するワイヤーを削除していきます。そして、もっとも自然に見えると思われるライン取りを考えながら、残された頂点から、対角になるもの同士をワイヤーで結んでいきます。結構、面倒臭い作業です。ワイヤーもこんがらがってくるので、よく気を付けながら、慎重に作業を進めていきます。
 

 
 更に頂点の位置を調整して、形を整えていきます。違和感のある凹凸がなくなるまで、全体を見回して、直していきます。
 できあがりです。
 この耳の作り方や、結合の方法は、モデリングにおいて似たようなインターフェースを持つ3Dソフトならば、同じような作業行程ですることができるので、今はフリーソフトの『六角大王』しか持っていないというような“貧乏クリエイター”であっても、後々、そのまま役に立つ技術になります。
 フリーソフト版『六角大王』では、確かにこのような作業は厳しい部分が多いことは否めませんが、一度挑戦してみる事はお薦めしたいですね。
 さぁてと、次は髪の毛かぁ。フリーソフト版『六角大王』で髪の毛の表現って、かなり難しいいんだよなぁ……。どうしよう。(苦笑)



「フリーソフト版『六角大王』で髪の毛を作る」に挑戦!
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